お客様の幸せのために」カテゴリーアーカイブ

障子の引手

障子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



畳と同様、障子がある家は最近ぐっと少なくなりました。
僕は障子も畳も大好きなのでこの傾向は少し残念に感じていますが、家というのは住み手(=クライアント)のライフスタイルに合わせるべきなので、ある意味仕方ありません。
(もちろん、いつか自分の家を建てるときには絶対に和室をつくって障子を立てます)

最近の障子には利便性から引手が付いていますが、本来は障子に引手はつけない方がいいのです。
ただ、裏引手(←紙が貼ってある面につけておく引手のこと)は必要ですが。

つけない方が障子としての姿形も(引手があるときに比べて)ずっと美しく、そして引手の付いていない障子を開けるために人間が行う動作も美しくなります。
上の写真に写っているのはうちの事務所の障子ですが、もちろん引手は付けていません。

このことも(自分が設計する建物だとはいえ)僕はクライアントに強いることはしませんが、ご理解いただけそうな方にはさりげなくご提案するようにしています。
(すると、大体そういう方にはす~っと理解していただけます)
なぜなら、引手をつけない方が開け閉めの所作に多くの手間がかかり、より面倒だからです。
襖も引手が付いていますが、本来の開け方・閉め方をすると同じようにもう一手間かかります
(あなたはご存知ですか?
 お茶を習った経験のある方はおわかりだと思います。
 だから茶室の障子には引手が無いのです)



現代においてこういう考え方は万人に受けいれられるものではないので、別にどちらでもいいことかもしれないのですが、もし興味が沸いた方はご自身で調べてみてください。

日本の美しい文化の一つです。



ちなみに、茶室の障子は紙の貼り方も普通の障子とは違いますよ。
機会があったら注意して見ておいてください。
興味のある方は、その理由も調べてみると面白いと思います。

 

 

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7/7(土)に神戸市北区で構造見学会を開催します

下記の日程で、現在神戸市北区で建築中の家の構造見学会を開催します。

【開催日】 2007/07/07(土) ←七夕の日
【 時間 】  11:00~14:00

今回の見学会は、この現場の施工を引き受けてくださっている、大阪の輝建設株式会社さんとの共催です。

構造材には高知県梼原(ゆすはら)町産のFSC認証材を使っています。
とにかく何から何まで、杉、杉、杉・・・の家です(土台と大引のみ桧)。
野地板(屋根下地の板)も当然ムクの杉板を使いました。
写真のように垂木や母屋・桁などの小屋組材もやっぱり杉で化粧で見せます。
まだ張っていませんが、床板も吉野産の杉です。

この家はかなり変則的な作り方をしています。

他人に説明するときには、「総2階平屋建てみたいな家」と僕は言っていますが、2階には納戸以外の部屋がありません。
階段もありません(はしごのみ)。
基本的には平屋の形をしている、30坪(=60帖)ワンルームのような家です。

でも上記の写真のように、2層分吹き抜けの空間を大黒柱が貫いていて、室内からは小屋組みや野地板・垂木などが丸見えです。
(もちろん断熱材はその上にちゃんと入れてありますが・・・)

これで暖房は薪ストーブのみ、冷房なし(まぁ冷房は不要でしょう)、窓は全て木製建具という、何とも勇気のある素晴らしく割り切りのいい家です(笑)。

それもこれも、クライアントであるSさんご夫妻の生活スタイルや人生観を表現していった結果ですが、家というのは建築主の考え方が如実に現れるものです。

いろんなクライアントのみなさまと一緒に家作りをさせていただいていて、それは本当に強く感じます。
何せ、設計をしているのは僕であっても、毎回出来上がってくる家が全然ちがうんですからね。

構造見学会へのお申し込みは、こちら(※)よりお願いいたします。

※ 当方ホームページ問い合わせフォーム:別ウィンドウが開きます

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世界に、300年先も美しい風景を

沙羅双樹の花

昨日は早朝から神戸市内で2軒回ってから京都へ行きました。
(このところ走り回ってばかりで、まともに事務所にいません・・・)
神戸市北区の現場で7/7(土)に構造見学会を開催する(※)のですが、その現場の様子を観て大工さんと打ち合わせをした後、中央区で申請を済ませて京都へ。
※ 近日中にお知らせしますが、参加ご希望の方はさとうまでメールを送って
  下されば現場の地図をお送りします。

昼から京都市内の現場で建物の引渡し業務に立ち会った後、妙心寺(京都市)内の塔中(たっちゅう)で庭を観ながらクライアントと少し話をしました。

この妙心寺の塔中は沙羅双樹の咲く今の時期だけ公開するそうです。
(塔中の名前は失念)
庭の中央には、数年前の空梅雨のために立ち枯れてしまった樹齢300年の立派な沙羅双樹が、伐採されずに立ち枯れた状態できれいに手入れされて残されていました。

僕も昨日初めて知ったのですが、沙羅双樹の花というのは、朝咲いてその日の夕方にはもう落ちてしまうそうです。
何日かに渡っていくつかのつぼみが花開くので、一年に1日しか見られないという訳ではないのですが、平家物語の有名なくだりや仏陀との関わりを連想して、無常というものを感じずにはいられませんでした。

沙羅双樹の花の写真は撮っていませんが、椿の花をひとまわり小さくしたような白い花でした。

昨日から入梅したせいでしとしと雨が降っていて、濡れそぼった石と苔がとても美しかったです。

濡石

(写真は拡大表示できます)

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(新月伐採→葉枯らし→)ついに製材しました

ブログ更新なかなかできずに申訳ありません。
現場も片付いて落ち着くと思ったのになかなか・・・です。

昨日、静岡に行ってきました。
昨秋11月末に新月伐採後、4ヶ月葉枯らし → 今春3月末に山から下ろしした杉の丸太をついに製材してきました。

いろいろと詳細にご報告したいことが山ほどあるのですが、今日は時間に追われているため簡単にしておきます、詳しくはまた改めて。

下に掲載した写真は、長さ9mの丸太から270mm(9寸)角の大黒柱を製材しているところです。
画像をクリックして拡大表示してみて頂ければ、美しい杢目の様子なども詳しく見ていただけると思います。

↑ 手前にいる女性と比べてみていただければ、
丸太の長さ(9m)が良くわかるでしょ?

節も無く、とても美しい杢が出ました。

年輪の詰み具合は最高です。
申し分ありません。
天然材ならいざ知らず、これでも植林材ですよ。

僕は奈良県吉野産の木材をよく使いますが、ほぼ同じレベルです。
静岡材の実力恐るべし、です。
これも育った山の環境がとても良いからなんですが・・・。

環境が良いというより、正確には厳しい、と言ったほうが正確ですね。
今回の木が植林されているのは、土地がやせていて北斜面で、とても木材が育ちにくい環境です。
その中で鍛え上げられて育つので、このような良材が採れるのです。

今回取れた製材品はこれから1年間天然乾燥させて、来年にはどこかの現場で使われます。

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竣工しました

1月から取り掛かっていた、西宮市内の現場が昨日ようやく竣工しました。
ようやくこれで一息つけそうです。
上の写真は2階のLDKの全景写真で、床板は信州産の唐松、構造材は宮崎の杉です。

今回の現場は、個人的にベストメンバー(各職方)が出揃った感があり、自分自身納得のいくものができました。
大工・建具の職人がとても良かったです。
(西田さん、塚本さん、ありがとうございました。
 もちろん他の職方の皆さんにも大変感謝しております)

現場が竣工したときにいつも思うのですが、僕のつくる建築は写真が撮りにくい・・・。
↑ これって、インターネットサイトを主力営業マンとしているうちのスタイルから考えると、極めて不利ですよね(笑)。

でも、うちに依頼してくださるクライアントの皆さんは、どうやら僕のつくる建築の美しさに惚れて来て下さるというわけではないようなのでいいのかな?
( ↑ 嬉しいような、ちょっとさびしいような・・・)

半年くらい前から、自分自身のデザインスタイルがほんの少しずつ変化してきています。
主として照明の手法が変わってきました。

建物をつくる際の基本的な方針には全く変化はありませんが、全体のデザインとしては、よりシンプルに、木材の美しさが前面に出るような控え目な方向へと向かっていますので、今後はより一層写真ではわかりにくいものになっていく恐れがあります(苦笑)。
見せない×見せない×見せない、という完全な引き算型建築です。

だからこそ木材が浮き出てくるのですが、いくら言葉で言っても無理ですね。
百聞は一見に如かずです。

今月は少しゆっくりします!
(ちょっと休ませてね。
 体が音を上げています)

そろそろ蛍を観に行かないと。
本も読みたいし、映画も観たい。

〇 現在ご依頼を頂いているクライアントの皆様
〇 ここ1ヶ月くらいの間に当方サイトからお問い合わせいただいていた皆様
来週あたりからぼちぼちご連絡を差し上げていきますのでお楽しみに。

ブログの更新、これからは通常通りのペースに戻していきます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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みなさん、ありがとうございます

依然としてスケジュール過密状態が続いております。
今週を乗り越えれば、少し落ち着きそうです。

このところ、まわりのいろんな方に助けてられています。
本当にありがたい限りです。

〇 現場から詳細な報告を入れてくださる方
〇 自分にとっては不利な交渉にも紳士的に対応してくださる方
〇 関係各位のために、影ながら努力してサポートしてくださる方
〇 「これ、どうしたらいいんだろう」と僕が気にかけていた事に
  答えを持ってきてくれた、アポ無しで訪れた営業マン
〇 気を利かせてくれる現場の職人さんたち
〇 対応の難しい問題に指南を与えてくださる師

などなど。
「これって奇跡?」としか言いようのないことも重ねて起きています。



充分に相手に礼を尽くして対応できない自分がもどかしいですが、余裕ができてから別の形で感謝の気持ちを伝えていきたいと思っています。

みなさん、どうもありがとうございます。
手短ですが、御礼申し上げます。

上棟

神戸市北区で建築中の現場・S邸では建方が始まりました。
下の写真は5/22(火)の状態です。

7/7(土)に、この現場の施工者である輝建設株式会社さんと共催でこのお宅の構造見学会を開催することになりました。
詳しいことは、また改めてお知らせします。

今日は手短にこのへんで。

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久々の・・・

ここ数日、クライアントのHさんと毎日毎日打合せをしています。
現場は京都市内ですが、京都・大阪・伊丹などで転々と。
今日も昼から京都で打合せです。

朝は毎日西宮市内で竣工間近のM邸へ行って、まず職人さんと打合せを済ませてからHさんとの打合せ場所へ向かいます。
このHさんはフランス在住の方(現在、3週間の一時帰国滞在中)なので、その間に集中していろんなことを決めていかなくてはならず、毎日毎日打合せを重ねているというわけです。

このような(スケジュール過密)状態はもう少しの間続きます。
なにぶん時間的な余裕が無いので、各方面のみなさまに充分な対応ができずご迷惑をおかけしております。
どうもすみません。
ブログの更新もなかなかできないと思いますが、少しお待ちくださいね。

このHさんのお宅の打合せに関しては、うまくクライアントの意向に沿った提案ができるかどうかという点について最初は少し不安でしたが、Hさんのデザインのお好みと僕の提案との間にズレがほとんど無くて、現在までのところ非常にスムーズに設計の打ち合わせが進んでいて、ホッとしています。
Hさんもここ数日の打合せで、自分のデザインの好みに沿った提案が出てきていることにかなり安心されたようで、言葉の端々にそれが現れてきています。

Hさんは京都の数奇屋風のデザインがとてもお好きなようで、僕も久しぶりに数奇屋風のデザインができることをとてもうれしく感じています。
下のスケッチは浴室とサウナのための離れの外観スケッチです。

平屋で寄棟屋根の、小さいけれどむっくりしたかわいらしい感じの建物を、たくさんの樹木が植えられている静かな庭にそっと置いてあげるイメージです。

ゆっくり机の前に座って正確な図面を描いている間がないので、鉛筆でざっと描いてみたのですが、立体的なイメージがHさんにもうまく伝わったようで満足されていました。
よかった、よかった。
(画像をクリックすると拡大表示できますが、稚拙な絵なのでお恥かしい限りです)

【お知らせ】
今月末に奈良県御所市でまちなみを見学するイベントを開催します。
詳しくはこちら

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走り回ってます・・・

このところ、ブログが書けません。
あちこち現場を駆けずり回って、現場のみなさんへの応対に追われているためです。

コメントやメールをいただいたみなさんへも返信ができずにいます。
みなさん、どうもありがとうございます&申訳ありません。

頂いたメールやコメントには全て目を通していますのでご安心下さい。
忘れたころに返事が届くかもしれませんが、大目に見てやってください。


今日は兵庫県赤穂郡で3年前から取り組んでいる定例のボランティア活動、明日は丹後です。


【お知らせ】
今月末に奈良県御所市でまちなみを見学するイベントを開催します。
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センスのいい大工さん

世の中はGW真っ只中ですが、西宮市内で現在進行中の現場(M邸)では、GW期間中も毎日現場で大工さんが仕事をして下さっています。
(↑毎日毎日お疲れさまです。
  そして近隣の皆様、あらかじめお断りしたとは言え、
  連日お騒がせして申訳ありません。ご理解ご協力深く感謝申し上げます)

この現場の木工事をお願いしているのは明石市の大工さんで、西田さん(西田建築工房)という方です。
仕事をお願いするのは今回で2回目です。
前回は神戸市内でのリフォーム、今回は住宅新築工事の大工手間請けをお願いしました。

僕が独立した後にこれまで関わりを持った大工さんはおよそ20名くらいだと思います(それ以前に勤めていた工務店の時を含めると合計50名くらいかな?)が、西田さんはその中でもトップクラスのいい職人さんです。
いい大工さんと知り合ったなぁ、と内心とても喜んでいます。

どこがいいのか?
一言で言うと、【センス(または勘)がいい】のです。

僕が大工さんに期待する能力は以下の3つです。

1. ムクの木材を見る目・使うセンスを持っていること
  ※この場合の【センス】とは洋服のセンスなどとはほぼ無関係です
    木材のどの部分を選んで使うか、どの面をどう見せるか、
    どういう方向に向けて使うか、というような勘所がわかる
    ということです
2. 材料を無駄に扱わないこと
  (小さな材料も簡単に捨ててしまわずに、大切に使う)
3. 現場内をきれいに維持して仕事をしてくれること
  (廃材をごみ袋に入れる時、分別してくれることも含む)

この3つを同時に兼ね備えている大工さんは滅多にいないのですが、西田さんはその滅多にいない大工さんの一人です。

最近の大工さんで一番多いのが1.の能力が無い職人さんですが、そういう大工さんは仕事を見なくても話をしただけですぐにわかるので、よほどの事情が無い限り今後も僕から仕事をお願いすることは無いと思います。
(だからあまり僕の知っている大工さんの中にはこういう人はいません)

なかなかできないのが2と3です。

職人さんはプライドを持って仕事をする人たちなので、とにかく横から口を挟まれることを一番嫌がります。
自分の思うように仕事をしたいわけです。

で、そのような環境を整えてあげる(=口を挟まない)と、大工さんは気分良く仕事をしてくれるわけですが、放っておくと現場が一向に片付かなかったり、ゴミだらけになったりします。
どこまでこちらがサポートするか、どこまで口を挟むか(そしてどう伝えるか)、というさじ加減が現場監督としてはとても難しいところなのですが、やはり現場が雑然としていると、いい建物には仕上がりません。

僕のこれまでの経験で言うと、大工としての腕がいい(仕事がていねい)、という人はかなりたくさんいます。
こういう人を探すのはさほど難しくありません。

でも、一流の職人というのは腕がいいだけではありません。
センスが違います。
(前の会社の僕の上司も、いつも同じことを言っていました。)
センスがある大工か、そうでないか。

「センスって何やねん。
 そんな説明ではわからんぞ」

と言われそうですが(笑)、一流の職人を知っている人にはわかると思います。
無理やり説明しようとすると、上記の1~3が全てできる人、と言うしかありませんが。
(実はもっともっと深いところがありますが、それはここで表現しきれません)

これは何も大工だけに限った話ではないので、自分にとっても耳の痛い話です(笑)。

【他人の振り見て我が振り直せ】

ですね。

念のために書き添えておきますが、今回僕があなたにお伝えしたかったのは、
「昨今、センスの無い大工が多い」
という批判ではありません。
(そんなことは、わざわざ口に出して言う必要の無いことですよね?)

そうではなくて、
「今お願いしているのが、とてもいい大工さんなんですよ!」
ということを敬意を表してお伝えしたかったんです。
だから、記事の題名は 【センスのいい大工さん】。

その点だけはお取り違えないようにお願いします。
(まぁセンスのいい人には、↑こんな説明自体不要でしょうが)

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