明石市K邸」カテゴリーアーカイブ

明石市・和風モダン木の家、1年検査に伺いました/木造専門の建築家・東風

月曜日に、兵庫県明石市内で2010年に竣工したK様宅へ伺いました。

もっと早くに伺わねばならなかったのですが、何かとバタバタしていて、2-3ヶ月ほったらかし状態・・・。
K様、お待たせしてしまい、大変申訳ありませんでした。

いろいろとメンテナンスに関する打合せなどをした後、建物の外観写真を撮らせて頂きました。
外構工事が完了してから写真を撮っていなかったものですから。
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また近いうちに東風ホームページにアップしておきます。

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竣工写真・・・の一部

日曜日の朝、明石市k様邸の現場で竣工写真を撮ってきました。

撮りきってしまうつもりが、いろいろあって半分くらいしか撮りきれませんでした。

これまでにブログで披露していなかったカットを選んで、一部をご紹介します。

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玄関に入ると、まずこの式台が迎えてくれます。
秋に材料を持って京都へ行って、職人の原田さんが丸チョウナではつって下さったものです。
樹種は杉(静岡産)、年齢は90年生です。

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玄関に上がりこんで見返すとこんな感じです。
窓の外部には木製の面格子が設けてあります。
照明は東風お得意の間接照明です。
玄関引戸は蔵に使われていた古建具を購入してきたものです。

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2階のリビング内観です。
引きが取れなくてアングル内に全景が収まりきらないのですが、階段の手摺が見えているように階段とリビングの間には間仕切壁がなくて、一体になっています。

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ご主人が最初から最後までこだわりを貫き通した、2段下がりのキッチンに入ってリビングを見返したカットです。
リビングから44cm(階段2段分)降りたところがキッチンのフロアになっています。
この段差があるおかげで、空間に変化ができるので見学会の来場者のみなさまには好評でしたが、お子様が危うく落ちそうになる一幕も・・・(汗)。
魅力とリスクは表裏一体ですからね。

完成見学会へのご来場、ありがとうございました

週末の12/11(土)・12(日)の2日間、明石市のK様邸において、完成見学会を開催させて頂きました。
年末のお忙しい時期にも関わらず、総勢20名のみなさまにおいで頂きました。

ご来場いただいたみなさま、ならびに完成見学会の開催を快くご了承頂いたK様、どうもありがとうございました。
心より御礼申し上げます。

今回みなさまからとても好評だったのは、やはりというか夜の間接照明でした。

「思ったよりも明るい。うちもやって」
「とってもいい感じですね」
「やさしい雰囲気ですね」

という嬉しい感想をみなさんから頂戴しました。

お昼にご来場いただいたお客様に体感して頂けなかったのが残念ですが、昼と夜とでは室内の印象がまるで違います。
昼も夜もいらして下さった熱心な方もいらっしゃいました。

夜の雰囲気は、前回アップした記事の写真を観て頂ければなんとなくお分かりになると思いますが、東風の建築の特徴は夜になると本領を発揮します。

でも、これまた写真ではなかなかその雰囲気が伝わりにくいところが難しいです。

あなたはどちらが好きですか?
30年後に「そろそろ建て替えようか・・・」と言われる家と
「200年前のおじいちゃんが建てたの」と2210年に言ってもらえる家

夜景

昨日から見学会を開催している、明石市k様邸の内観夜景です。
間接照明で照らし出された柔らかな雰囲気が、来場者の皆様に大好評でした。

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あなたはどちらが好きですか?
30年後に「そろそろ建て替えようか・・・」と言われる家と
「200年前のおじいちゃんが建てたの」と2210年に言ってもらえる家
 

建具職人の気遣い

下の写真は、明石のK様邸玄関にある内装木製建具です。

この建具は玄関に入ると真正面に吊り込まれていて、2階のリビングへ上がる際に開けるメインの建具です。
僕が全幅の信頼を寄せている奈良市の塚本建具さんが製作してくれたもので、表面に使われている板は杉の赤身・しかも柾目だけを使った挽き板(厚み約6mm)です。

目

中央に細く入っているスリットには透明ガラスを入れてあるため、向こう側にある白壁が透けて見えています。
型ガラスを使わずに透明ガラスにした理由は、この建具を閉めている時に、スリット越しに杉のきれいな幅広無垢板で作った階段が透けて見えるようにするためです。

この細長いスリットがあるために、横張りにした杉板は長さ40cmくらいの短い板を何枚もはぎ合わせる必要があるのですが、ここで塚本さんはとても細やかな気遣いをしてくれています。

上の写真をよく観てもらえればお分かりだと思うのですが、左の板と右の板の木目がきちんと通っています。
これはもともと1枚の長い板であった材料をわざわざ半分に切断した上で、それを木目が通るように配慮して向きや順番を揃えて張ってくれているためです。

予算上の制約から、材料ももっとグレードの低いもので構いませんよとあらかじめ言っておいたのですが、どこに出しても恥ずかしくないような上品な材料を使ってくれている上に、塚本さんは僕が何も言わなくてもこういうとても細やかな気遣いをして下さいます。

東風の仕事の中でも、内装木製建具というのは最も神経を使うとても難しい仕事の一つです。
技術面ですぐれた職人さんはたくさんいらっしゃいますが、完成時のイメージを明確に頭の中に描いて仕事の先読みができる建具職人さんはとても少ないのが実情です。

塚本さんは、いつも東風の仕事を支えてくれている大切な職方です。

東風の建物は、写真では伝わらないこんな細やかな心遣いをとても大切にしています。
きっと写真では半分も伝わらないでしょう。

だからわかりにくいとよく言われるんですが(苦笑)、現場で観て頂くと
「(他社と比べて)どこが違うとははっきり言えないんだけれど、どこか違う」
というところを感じて頂けると思います。
作り手としては、そう感じて頂けるような建物を意図的に作っています。

いやらしさや派手さはないけれど、全体として心地よい華やかさがにじみ出る雰囲気。
それが東風の持ち味です。
今週末(12/11-12)のK様邸完成見学会では、写真では伝わらないそんなところを感じて頂ければ嬉しく思います。
完成見学会については、こちらをご覧下さい。

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12/11(土)-12(日) 明石にて完成見学会を行います

明石内装

兵庫県明石市でこの夏から工事にかかっていた、K様邸がいよいよ完成に近づいてきました。
K様のご厚意により、完成見学会を開催させて頂くことになりましたのでお知らせします。

○ 大黒柱は7.5寸角の静岡県産新月材(3年間天然乾燥)
○ それ以外の構造材は全て高知県梼原町産の杉・桧(FSC認証材)を使用
○ リビングよりも1段下がり、段差のある対面型のキッチンとダイニング
○ 壁は1ヶ月かけて毎週末に建築主のK様ご夫妻が塗ったホタテ漆喰
○ 床板は杉の35mm厚 無垢フローリング
○ 1階はビルトインガレージ

間接照明を点灯した時の夜景はかなりオススメの見所です。
他社さんの見学会ではなかなか見られないと思いますので、間接照明を使ったらどんな雰囲気になるのか?を観てみたい方は、17:00以降のお申込をして頂けると良いと思います

【 日 程 】 12/11(土)および 12(日)の2日間
【 現場住所 】 明石市(お申込頂いた方へ住所をお知らせします)
【 時 間 】 10:00~19:00
※ ゆっくりご覧いただくため、時間予約制とさせていただきます。
お申込の際に見学ご希望時間をお書き下さい。

お申し込みはこちらからどうぞ。

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奥様が塗った壁

明石市K様邸では、週末のたびに揃ってご夫婦で現場へ来られて、K様ご夫妻がせっせと壁を塗られています。

最初はご主人がリードしていたのですが、作業になれるうちに、奥様ががぜんスピードアップ!されて、今ではご主人よりも奥様が先頭に立って壁を塗られています。

もちろん今週も現場へ来て作業をされているのですが、先週末も奥様が不安定な足場板の上に登って(!)吹き抜けの妻壁をチャッチャと塗られました。

塗り壁

すごいです・・・。

しまいにうちのスタッフは、

「次から、左官屋さんの代わりにKさんにお願いして塗ってもらったら?」

とか言い出しています(苦笑)。

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階段室手摺

明石市K様邸では、今月末の竣工に向けて仕上工事が進んでいます。
先週、2階リビングに面した階段室の落下防止手摺が出来上がりました。

階段室手摺

K様宅では老齢の小さな室内犬を飼っていらっしゃるので、犬が誤って2階のリビングから落下しないようにとの配慮してほしいというK様のご要望に沿って、かなり低い位置に化粧貫を入れています。

透けた軽やかな雰囲気の手摺になりました。

階段ができました

西明石のK様邸で、先週末に階段が出来上がりました。
全て杉の無垢材で作った階段です。

西明石 階段1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西明石 階段2

 

 

 

 

 

 

 

階段の詳細写真です。
板は静岡で伐った新月材をゆっくり天然乾燥させたものを使っています。

この階段には、実は写真では絶対にわからない、秘密の加工が施してあります。

刻む前に材料を選定している時、どれもとても木目がきれいな板だったので、なんとかこの木目を活かしたいなぁ・・・と考えていた時に、ふと思いついたアイデアを試してみました。

この手法は今までやったことがなかった(他の人がやっているのも見たことがないです)ので、出来上がってみるまでは 「大丈夫かなぁ」 とちょっと心配でしたが、実際出来上がって歩いてみるととてもよく効いています。

もちろん、実際手を下す前にテスト加工は済ませているんですが、それでもやはり実際に出来上がるまでは不安なものです。

どんな加工なのかは、完成見学会に来られた方にはお話ししますね。
どうぞお楽しみに。

どうやら、台風がやってきていますね。

今週末に予定している伐採ツアーと古民家の相談会、どうなるんだろう・・・とやきもきしています。

玄関式台の化粧なぐりを行いました

10/9(土)に明石市のK様と一緒に京都市へ行き、玄関式台の化粧なぐりを行いました。

化粧なぐりとは、丸刃をつけたチョウナで木材の表面をはつって(なぐって)仕上げる手法のことです。

なぐり1009_1

 

 

 

 

これがなぐる前の材料です。
樹種は杉で静岡産(2007年伐採新月材)です。
板巾は33?です。

なぐり1009_2 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この方が今回なぐって下さった、原田さんです。
昨年も原田さんになぐって頂いたのですが、リズミカルにコンコンとなぐっていきます。

東風では、京都市上京区の中儀銘木さんを通じて、原田さんになぐりをお願いしています。

なぐり1009_3

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが途中までなぐったところ。
なぐった後の目と、なぐる前の目の違いが面白いですね。

で、最終的にはこんな感じに仕上りました(↓)。

なぐり1009_4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

見た目も美しいのですが、何といってもこの上に足を乗せたときの感触がとっても気持ちいいのです!

これは実際に体感して頂くしかありませんが、東風の事務所に来ていただければいつでもサンプルに乗って確かめて頂けますし、K様邸の完成見学会の時にもこの板の感触を確認したいただけます。

完成見学会の開催は12月初旬になる見込みですが、日程などは決まり次第またお知らせしますので、どうぞお楽しみに。