月別アーカイブ: 2009年7月

静岡×2008年秋伐採の新月材

今週の月・火は静岡へ行っていました。

静岡で保管している木材を京都へ運ぶためです。



静岡のうちの保管場所へ行く道すがら、静岡市内で天然乾燥材のみを販売されている杉山製材所さんに寄ってきました。

杉山製材所

 

 

 

 

 

 

 

 

 



この夏に挽いた杉や桧が雨に当てられていました。

製材直後はこんな風に木材を雨に当てると、表面に出てきた木の渋(しぶ)が抜けると言います。



杉山製材所からさらに30分ほど山手へ行ったところに、うちの材木の保管場所があります。

ちょうど昨年秋に伐採した丸太が土場に出てきていたので、それを写真に納めてきました。

新月材0727_1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

↑ これが今回伐採した中では一番太い木です。
  根元の太さはこんな感じ( ↓ )

 

新月材0727_2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真に写っているのは僕の手で、手の平がおよそ20cmくらいです。
ですから、根元の直径は約80cmくらいはあるでしょうか

( ↑ この直後に雨が強く降ってきたので、測ってくるのを忘れてしまいました)



この木は、巾の広い一枚板をとってみるつもりです。

芯まで非常に細かく目の詰んだ木でしたので、どんな板がとれるか、今から楽しみで仕方ありません。

早く製材したいなぁ~。

この木の製材に興味がある方はこちら(↓)をご覧下さい。

今週末の見学会も、まだあと数組でしたら受付できます。



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2008年晩秋の新月期に伐採・葉枯らし乾燥させた
静岡産の杉・桧を使って下さる方を募集しています。
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2007年に竣工した伝統構法の家で、2年間住んでみた
感想を聞く見学会を8/2(日)に大阪府四條畷市で開催します。
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世田谷リフォーム 内装工事進行中

世田谷0726


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


先週末から4日間にわたり、出張に出ていました。
( ↑ ブログが更新されなかったのはこのためです)

土日は東京・世田谷で進行中のY邸リフォームの現場打合せ。

月火は静岡へ木材を出しに行っていました。
( ↑ この件は後日改めて)



世田谷区Y邸リフォームは、床板および内装壁・天井のプラスターボードも張りあがり、工事も折り返し地点まで来たという感じです。

土曜日は夜通しクライアントのY様ご夫妻と打合せ。
日曜日は施工者を含めた現場での打合せを行いました。



ここまで来ると、建物全体の形やイメージが具体的になってくるので、色や材料の質感など細かい仕上材の打合せが主なテーマになってきます。

今回は
○ 床板の色
○ 壁天井の仕上材の質感と色の決定
○ 枠や建具などの塗装を行う色と木目の出し具合
○ 家具の形状・材料(樹種)の決定
○ 襖紙の色や質感、引き手などの形状や色の決定
などについて、じっくり検討を行いました。



やはり、当初イメージしていた形と大筋では変更が無いとはいえ、細部は色や質感、樹種など微妙に変わってきています。

こういう打合せにおいて、クライアントの希望や意図をこちらが汲み取って、
「じゃあ、こんな感じはどうですか?」
と提案してみた時に、
「あぁ、なるほど。
 それいいね。そうしよう!」
と言って頂けると、いい提案ができて良かったと感じ、こちらも嬉しくなります。



帰りがけにYさんのご主人にお願いしてみたところ、この現場の完成見学会を開催させていただけることになりました。

この現場は8月末に竣工の予定ですが、入居前はバタバタしてスケジュールが厳しいと思うので、竣工→入居後しばらく経って、引越し後の荷物も落ち着いた10月後半か11月ごろの開催になりそうです。



詳しい日程は決まり次第お知らせいたしますが、古材を使った内装のリフォームをお考えの方にとっては、なかなか参考になるいい機会を提供できるのではないかと思います。

僕にとっては首都圏での初めての見学会です。
どうぞお楽しみに。



なお、今週末には大阪府四條畷市で
『伝統構法の家 本音の見学会』
と題して、2年前に竣工・入居したお宅にお邪魔して、実際の住み心地なども聞かせて頂く、なんとも貴重な見学会を実施します。
( ↑ 作り手としては、緊張感たっぷり!の見学会です。
  どんな手厳しいことが出てくるか・・・と思うと、ちょっとソワソワします)

入居前の完成見学会は割りと良く行われますが、入居後の見学会はなかなか機会が少ないですよね。

まだ若干余裕がありますので、興味のある方はぜひお申込下さい。
お待ちしております。

→ 見学会への参加・お申込はこちらからどうぞ

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蟻道(ぎどう)

西宮市内の現場へ白蟻の専門家・阪神ターマイトラボの水谷さんに来ていただきました。

先週発見した蟻道(ぎどう)と白蟻のものと思われる蟻害を確認し、現場の状況を把握していただくためです。



先週、僕が発見した蟻道はこれ( ↓ )です。
砂みたいなものがうじゃうじゃと付いている部分が蟻道です。
(画像を拡大表示すると、もっと詳しくわかります)

 

蟻道01

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


この現場へ伺ったのは特に蟻の被害などで相談を受けたわけではなく、全く別の用事で行っていたのですが、たまたま蟻道を発見し、

「多分、白蟻じゃないかと思います。
 専門家に見てもらってはどうですか?」

と進言し、今日水谷さんに来てもらった、というわけです。



水谷さんに見てもらうまでは、現状をそのままいじらずに放っておいた方がいいですよ、と進言し、住み手の方にはそのままの状態を維持しておいてもらいました。

で、今日水谷さんがやってきて、蟻道を壊したりしながら確認してもらったのですが、やはり蟻道を撤去した後には浅い蟻害(↓)が残っていました。
(拡大するとよくわかります)

蟻道02

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


でも、この程度で済んだのはとってもラッキーでした。

蟻道がサクサクと柔らかかったことから、この蟻道は白蟻が羽化するために作った蟻道であることが判明。

木を食い荒らす目的で作られた蟻道ではなかったという分析を聞いて、一安心。



水谷さんが持ってきてくれた調査機器(※)によって、すでに蟻害が確認された他の部位にも白蟻が生息していないことも判明。

あとは、内部床下を覗いて蟻道を確認→撤去し、今後の対策を施すことになりそうです。

※ オーストラリアで一般に使われている調査機械だそうで、
  マイクロウェーブによって、木材の内部で動く物体の存在を
  非破壊で確認できる機械



白蟻などの害虫駆除には、安易に強力(=有害)な薬剤を散布してしまう業者さんもまだまだ多いのが実情です。
(↑あまり大きな声ではいえませんが・・・)

その点、阪神ターマイトラボさんは、どうしても薬剤を使わなくてはならない状況でも人体には悪影響を及ぼさない薬剤を選択してくれるなど、安心して任せられる専門業者の一つです。

水谷さん、どうもありがとうございました。



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新しい夢

今朝もまたいつものように散歩に行きました。

 

昨晩降った雨も上がっていて、気温も低かったのでとても気持ちが良かったです。
稲穂についたしずくがきれいで、稲の力強い生命力をグイグイと感じました。
稲が僕に
「見て見て!」
と訴えてきたものですから、思わず一旦戻ってカメラを取ってきて写真を撮りました。

稲穂としずく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

散歩をしていると、いろんなことが頭に浮かんできます。

今日も歩いている途中に、7/20に投稿されたとんぼさんのブログの内容をふと思い出し、

「あぁ、そうそう。
 かやぶき屋根ってとっても断熱性能が高くて通気性も良いから、
 夏は涼しいんだよなぁ・・・。
 
 見た目も美しいし、やっぱりかやぶき屋根って最高 ♪」

などかやぶき屋根にまつわる考えが頭の中を巡り始め、ふとまた新しい夢が僕の頭の中で結実しました。



それは、

「平屋のかやぶき屋根の家をこれから毎年最低1棟ずつ作り続ける!」

というものです。



またえらいことを決めてしまったなぁ・・・(笑)、と自分でも半ば呆れていますが、100年後に日本の約半分の家がかやぶきだったら、とっても素晴らしいと思いませんか?

そして僕は絶対にこういうことが現実に起こると思います。

だって、かやは育てさえすればタダで手に入るし、農業用の肥料としてちゃんとリサイクルできるし、夏は一番涼しいという、この上なく理想的な屋根材なんですよ。

個人的には、雨の日のかやぶき屋根の上を伝って落ちるしずくの落ち方が美しすぎて最高~♪と、またみなさんに全然共感してもらえないようなマニアックなところに深い魅力を感じてしまっているんですが・・・。



とにかく、まずはかやぶき職人さんに久しぶりに連絡してみて、いろいろ相談しながら進めたいと思います。

3年後からいろんなところでかやぶき民家がポコポコでき始めますのでどうぞお楽しみに。



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お茶事

茶事0716 先週はいつもお茶の稽古をしていただいている茶道教室でお茶事があり、参加してきました。

お昼前に集合し、
席入り→懐石を頂き→主(おも)菓子→中立ち→濃茶→薄茶→退席
という順序でお茶事は進みます。

(茶事全体の流れは、表千家のサイトにわかりやすく掲載されていますのでご参照下さい)



同席されたみなさんは稽古場の生徒さんたちなのですが、毎回亭主側と客側とに分かれてそれぞれの役割を務めます。





僕がお茶事に参加するのは今回で3度目です。

大分慣れてきて、全体の流れはよくわかってきましたが、細かい作法などについてはまだまだよくわからないことばかりで、諸先輩方に手ほどきを受けながら楽しく参加させて頂いております。

茶室を作るときには、こういう経験がとても役に立ちます。
知識として知っているだけでは駄目で、やはり経験が物を言いますからね。



僕がお世話になっている先生の稽古場には、露地のある茶室(小間と広間と水屋)がきちんと揃っているのですが、茶道教室が自前でこれだけの設備を整えている茶道教室はなかなか無いのだそうです。
(と、今回のお茶時の最中に先輩から伺いました)

ありがたいことだなぁ、と思います。
感謝。



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30年後に「そろそろ建て替えようか・・・」と言われる家と
「200年前のおじいちゃんが建てたの」と2209年に言ってもらえる家

塗装の塗り見本

塗り見本 左の写真は、世田谷区で行っているY邸リフォーム現場の床板の塗装見本です。

板は栗(無垢材)のフローリングですが、塗装で色をつけたいというクライアントの希望により、工務店さんに塗装見本を作って欲しい、とお願いしてできたものです。
(羽田野工務店さん、および塗装屋さん、
 どうもありがとうございました)

これは、板を2枚並べて撮った写真ですが、実は左の塗り見本と右の塗り見本はそれぞれ全く同じ塗料を使って、同じ回数だけ塗り重ねたものです。
(左と右は同じ塗料ですが、上と下とでは塗料の配合が違います)

しかし、左と右とで微妙に色が違うのがお分かりでしょうか?
(下の黒い見本は違いがよくわかりますね)



両者の違いは拭き取りの差です。

左のサンプルは、刷毛で塗ったあと、ウエス(布)で余分な塗料を拭き取って仕上げたもの。

右のサンプルは刷毛で塗った後はそのまま放置して乾かしたものです。



拭き取り仕上にすると色は薄くなりますが、刷毛ムラが残りにくく、木目がしっかりと浮き出てきて、メリハリの利いた仕上がりになります。

一方、塗り放しにすると、塗料がしっかり載っている分、木目が出にくくなり、材料自身のメリハリは出にくくなりますが、ボリューム感が出ます。

このように、同じ塗料を使っても、仕上げ方が違うと雰囲気も変わってきます。



実はここからさらにこだわっていくと、拭き取り仕上の場合に、塗料を塗りつけてから何分後に拭き取るか?(塗ってからすぐに拭き取るか、塗ってから5分後、または10分後に拭き取るか)などによって、さらに微妙な変化があります。

もうそのあたりまでいくと、実際の施工時にそこまできちんと管理できるのか?
といった、別の側面の問題も発生してくるのですが、塗装と一口に言っても、実はとても奥が深いものです。



今回は採り上げませんが、下地処理として目止めを施すか否かによっても色ムラや木地の吸い込みが変わってくるし、サンディングと言って塗った後に研磨を施すと、もっと光沢や平滑さを出すこともできます。



あんまりこだわりすぎると、どんどんコストがかさんでいくので、最近はあまり突っ込んだことはお薦めしませんが、漆の世界などに入るともう大変です。

建築の世界でも、襖の縁とか引き手、床框や床の地板などを漆で仕上げることがありますが、それはそれは奥が深いものです。

そのあたりは100%国産漆だけにこだわって四国で作品づくりを続けていらっしゃる、和うるし工房あいさんが詳しいと思うので、ブログを覗いてみてください。
( ↑ 僕も毎日楽しみに拝見しています)。



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茶碗が届きました♪

昨日現場から帰ると、事務所に宅急便が2つ届いていました。

そのうちの一つは、南会津のとんぼさんにお願いしていた茶碗(古道具)です。
こんなシンプルな黒楽茶碗です( ↓ )。


黒楽茶碗


 


 


 


 


 


 




で、とんぼさんは一緒にこんな菓子器( ↓ )もプレゼントしてくださいました。


菓子器


 


 


 


 


 


 


これらの器は、うちの事務所での来客用に活躍することになります。
とんぼさん、どうもありがとうございました。
大切に使わせていただきます。

とんぼさんのブログを読むとわかるのですが、明日・7/19にとんぼさんも出展される栗の家骨董市が茨城県笠間市で開催されるようです。
お近くの方は行って見られてはいかがでしょうか?



以前このブログの読者・中将さんからご提案いただいて宣言しましたように、今後事務所に来られたお客様には一服ずつ薄茶を点ててお出しする予定です。

どんどん、うちの事務所にも茶呑みがてら遊びにいらしてください。
お待ちしております。



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興味深い本を読んでいます

今、ちょっと興味深い内容の本を読んでいます。

以前うちのホームページ(←先代の)を作って下さった方に
「ぜひ読んでみてください」
と薦めていただいて読み始めたのが3週間くらい前のこと。

全7巻あるその本のうち、現在はやっと第6巻の中盤まで読み進めました。
( ↑ 忙しいこともありますが、僕は本を読むのが遅いんです・・・)



この手の本は好きではない方も多いと思うので無理には薦めませんが、人間の構造や人生・宇宙の仕組みなどについて平易な対話形式で解き明かしている本で、これまでの常識とはかなりかけ離れていることも書かれています。

この本の最初の巻が発行されたのはもう10年以上も前なので、すでに知っている方も多いと思いますが、『神との対話』という本です。



この本で言う 『神』 とは、特定の宗教的な対象物ではありません。
そうではなくて、誰もが内面で感じることのできる何か大きな存在、と言うのが近いかもしれません。
むしろこの本では宗教の限界を示唆していますので、本の内容と宗教とは全く無関係です。

そういった狭い意味ではなく、人間が本来持っている(がみんな気付いていない)素晴らしい能力や考え方、社会と個人の関係、体と精神と魂の関係や、時間と空間など、現代の常識にとらわれて理解に苦しむ内容も少しありますが、全体としてはとても平易に書かれている良書です。

興味のある方は読んでみてください。
きっといろんな示唆に触れて、視野が広がると思います。
(興味の沸かない方にはオススメしませんのでどうぞご放念下さい)

何度も言っていますが、僕はかなり無宗教に近い仏教徒です。
(先祖が曹洞宗だったので、ただそれを受け継いでいる、という程度です)

古材

エンジュ0712_2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


週末に、東京へ行ってきました。

世田谷区内で進行中のY邸リフォームの現場確認・および打合せのためです。
先週の月曜日に現場へ搬入された古材がすでに現場に架けられており、当初のこちらの設計イメージにかなり近い形で仕上がっておりました。

一安心しました。(ホッ)



古材は一本ずつ表情や大きさが違うので、自分の目で確認するまではドキドキします。
現場が近くであればすぐに見に行くのですが、東京となるとなかなか・・・ね。

これも、こちらの意図を汲んで古材を選んでくれた(株)ひでしな商店さんや、設計時のイメージパースをよく確認して現場で丁寧に架構を組んで頂いた羽田野工務店の大工さんのおかげです。

感謝。

 

エンジュ0712_1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


冒頭の写真は、今回4本入れた古材の中の1本・えんじゅ(※)の柱のアップなのですが、このえんじゅの切れ端が上の写真です。

※えんじゅという字は木へんに鬼と書きます。
 木目は栗とよく似ていて、れっきとした国産材です。
 チョウナの柄に良く使われます。



このブログでも過去に紹介したことがありますが、古材の表面は風化したり煤けたり焼けたりして色が変化していても、それはごくごく表面的な変化で、木の中の方は上の写真の通り何も変色していません。

これは100年経とうが、200年経とうが一緒で、表面を削ったり切ったりすれば、木本来香りが強く出てきます。

こういう機会を得るたびに、木の生命力やありがたさを強く感じます。



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目前に海が広がる家

昨日、神戸市内の方から依頼を受けて、土地を見に行きました。

土地を購入したいと思っているが、敷地に至る道路を車が通ることができないことなど、いくつか気になっていることがあるので実際に見て欲しい、というご依頼でした。



現場までの道のりは途中までは車でも行けるのですが、敷地の手前100M前後のあたりから階段があったり砂利道だったりして、車は通れません。
クレーンで吊って現場に入れることも不可能です。

資材搬入の問題、職人さんの工事用車両の駐車場所の問題、産廃処分の運搬問題など、実際に工事を行う施工面から考えると、この土地はメチャメチャ厳しい条件です。



一方で、実際に住まわれる方(=クライアント)にとっても、生活のために車も使えず、自転車も無理。

つまり、完全に徒歩でしか行き来できない状況ですから、建物が竣工した後も実際の生活に不便を感じることも多々あるでしょう。



しかし。

この土地は海沿いの山の中腹にあり、豊かな植生とともに眼前には海が広がっていて、山からは涼しい風が吹き降りてきます。

ゆったりと生活するロケーションとしては、最高 ♪ です。
これほど恵まれた場所はなかなかないでしょう。



水曜日にうちのスタッフが神戸市役所へ行って、上下水道や建築基準法関係の下調べはすでに完了していて、法律面では建築が可能であることはすでに確認済みです。

あとはクライアントが望まれている規模の建物を作るのに必要な概算費用を算出して報告し、購入するか否かのご判断を頂くことになります。



もうすでに僕の頭の中では、いくつかのイメージが浮かんで動き出しているのですが、あの場所に家を建てるのを考え始めると、とってもワクワクしてきます。

どうなるか楽しみだなぁ~。



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