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静岡に来ています

昨日から静岡に来ています。

現在、準備を進めている京都市内の伝統構法型新築住宅・N邸の木材の運搬作業の段取りをするためです。

静岡へ来てみると、ちょうどいい具合に昨秋に伐採した新月伐採材が山から搬出され、土場に整理されているところでした。

 

出材0424‐1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


土場に積まれた2008年晩秋伐採の新月材。
4ヶ月間の葉枯らし期間を経て、ようやく山から降りてきました。



今回出てきた木はどれもおよそ樹齢120~130年くらいの大きな木で、北斜面の標高900mという厳しい自然条件のもとで育った木のため、とってもおとなしくて目の詰まり方が良く、美しい材料です。

見ていて惚れぼれします ♪


出材0424‐2








こんな太い材料がゴロゴロしています。



出材0424

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


上の写真を見てもらうとよくわかるのですが、目の詰まり方が均一で細かく、申し分ない材料です。

このグレードなら吉野杉と比べても遜色ありません。
最高の材料です。



今回出てきた材料は来月から順次製材にとりかかっていきますが、この中でも特に長い材料(6m~9m材)は6月ごろに静岡市内で製材の見学会を行う予定です。

ぜひたくさんの方に製材の醍醐味を体験していただきたいと思っているので、また近々お知らせしますね。
どうぞお楽しみに。



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木出し@静岡

この1週間はブログの更新が滞ってしまいました。
いつも見に来てくださるみなさま、どうもすみません。

静岡の山奥(といっても静岡市内ですが・・・)で木出し作業を行っていたためです。

 

木出し 

 

 

 


↑ 木出し作業を行うために、馬の上に並べた梁
 (すべて静岡産の杉/新月材です)

 

木出しとは、
「この木はリビングの南面の通し柱にしよう」
「この木は大屋根の棟を受ける棟木にしよう」
などと、実際の木の癖や面(つら)などを見て各部材を使う位置や方向を決定していく作業です。

 

今回出したのは、来月上旬から刻みに取り掛かる京都市・N邸の木材(合計約400本)です。
火曜日の早朝にトラックで兵庫県を出発し、金曜日にはストックヤードから搬出したすべての木材を10トントラックに積み込み(結局10トン車1台では載り切りませんでしたが・・・)、土曜日に後片付けをして深夜に帰ってきました。
(帰宅したら日付が変わっていました)

 

静岡で作業をしていたストックヤードや宿泊先は携帯の電波が届かなくて、もちろんインターネット接続もできなかったので、メールがたまりまくりです(汗)。
順次お返事を書いていきますので、しばらくお待ち頂けましたら幸いです。
(クライアントの皆様、ご迷惑をおかけして申訳ありません m(_ _)m )

 

今週も火曜日までは東京出張の後、現場に行ったり製材所を回ったりする予定になっているので僕はほとんど事務所にはいません。
落ち着くのは1月末ごろになってしまいそうですが、今週は毎日ネット接続できる環境にいるのでブログは定期的に更新していきますね。

メルマガも書かなくっちゃ。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

【お知らせ】
2/4(立春)より、事務所名称を
サトウ都市環境デザイン→木造建築 東風(こち)
に改称します。
「なぜ東風か?」はこちら

 



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製材所へ行ってきました

製材所

 

 

 

 

 

 

 

昨日はスタッフと2人で来春から取り掛かる京都市内の新築住宅の準備で大阪と兵庫の製材所を3軒回ってきました。

昨年夏に現在静岡で製材後、寝かして乾かしている木材を修正挽き(大阪・兵庫周辺では『すり直し』と言うようです)して下さる製材所を探すためです。

現在は無垢の木材の市場流通量が減ってきていて、日本各地で製材所が激減しています。
30年くらい前にはどの市にも平均20軒くらい製材所があったようですが、それが現在では2-3軒あれば良い方、という状況です。
(↑地域差はあります)



そんな中、こちらが持っている材料を製材所に持ち込んで挽いてもらう「賃挽き(ちんびき)」という仕事を引き受けてくれる製材所で、かつ10mの長材を挽ける製材所を探していたのですが、これを探すのはなかなか大変でした。

先週中ごろから1週間くらいかけて何とか上記の条件を満たす4軒の製材所を見つけ、昨日はそのうちの3軒にお邪魔して、価格や納期・運搬などについてお尋ねしてきたのです。

どの製材所さんも快く対応してくださり、ありがたい限りでした。



各製材所をまわってお話させていただく中で、みなさん口を揃えておっしゃっていたのが下記のような思いでした。



「木は生き物なので、反ったり曲がったり割れたりする。
そして木が本来持っている色艶や粘り強さを活かそうとすれば、ゆっくり乾燥させてあげることが必要で、そのためには長い時間(最低1年以上)がかかる。

昨今はそれをなかなか理解してもらえず、接着剤で固めた割れない木材(集成材)や早く乾かす人工乾燥材ばかりが用いられていて、本当に残念だ。」

製材所のみなさんは本当に木のことをよくご存知な方ばかりで、「木が大好き!」というオーラ(?)がバンバン出ていました。



昨日の製材所の中に1軒、とても協力的な条件(←値段ではありません)を提示して下さった製材所があって、多分今回はそこにお願いすることになるんじゃないだろうかと思いますが、来週の月曜日に大阪・南港の製材所にも伺う約束をしているので、最終的にはその後決定することになります。



全国の製材所のみなさんにとっては、経営状況は大変厳しいと思いますが、何とか頑張って頂きたいと思います。

なぜって、製材所のみなさんがおっしゃっている木の使い方・家の建て方は、最終的にユーザーのみなさんにとっても一番有益な建て方だからです。

それは僕のような若輩者がグタグタ長ったらしい説明をしなくても、現在日本各地で残っている200年前、300年前に建てられて今なお現役の古民家が身をもって証明してくれています。

築200年クラスの古民家って、文化財なんかじゃなくても結構普通に使われて(住まわれて)いるものなんですよ。


 

 

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明日から建て方です

刻み

 

 

 

 

 

 

 

先週の初めに、大津市の梓工務店さんへ行ってきました。
(記事のアップが遅くなってすみません。
 昨日ご報告したとおり、静岡へ行きっぱなしだったもので・・・)

大津市内で明日から建て方を始める、Tさんのお宅の構造材刻み作業の進捗状況を確認したり、細部の打合せをしたりするためです。

構造材の緊結にはボルトなどの金物を使わないので、構造材は全て手刻みで込栓(こみせん)などで縫い合わせていく在来工法です。
(手刻み+栓引きですが、伝統構法ではありません)



この梓工務店の伊東社長が先日話してくれたのですが、この家の構造材の1坪当たりの木材体積は、現代の平均的な一般住宅の2倍あるんだそうです。
( ↑ 自分ではいちいち計算していないので、全く意識していませんでしたが・・・)

戦前の一般住宅並みだそうですが、実はさらにすごい話が(↓)。



現在梓工務店さんが信楽で建築中の物件は、何と1坪あたり4倍の木材を使っているそうな。
(すごい・・・)。

木をたくさん使うと、家の雰囲気もどっしりしたものに変わってきます。
今週末は建て方~上棟式を行うので、また現場に何回か足を運ぶことになります。
クライアントのTさんもとても楽しみにされている様子で、ご主人は建て方作業を見るために仕事を休んで(半休?)駆けつける予定だとか。
クライアントの方が現場を楽しみにしてくださっているというのは、とってもうれしいことですね。
職人さんも張り合いが出るでしょうし、頻繁に現場にいくということはいい家づくりのための第1歩です。



先述したとおりこの現場は構造材の緊結に金物を使っていないので、この機会に構造見学会をやって皆さんに参考にしていただこうと思っていたのですが、ちょっとスケジュールの都合がつかないかもしれません。

もし開催するとしたら9/7(日)あたりの予定ですが、その際には改めてご連絡します。

 

 

 

 

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木曽のみんながつくってくれる大阪の家  構造見学会を開催します

大阪府四条畷市内で建築中の現場の構造見学会を開催します。

開催日:2006/11/26(日) AM11:00開始 (終了予定時刻 13:00)
開催場所:大阪府四条畷市

この家は、すべて国産の木材(主に長野県木曽周辺産。ひのき、杉、ヒバ、赤松、唐松)をふんだんに使い、仕口や継手には金物を使わずに栓(せん)を打ち込んで止める、昔ながらの手刻みの組み方によって建てられています。

詳しくはこちらのページでご確認下さい。

 

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木の香りがする家

先日、うちの事務所にお招きしたお客さんがこう言いました。
「さとうさんの事務所に入った途端、すごく木の香りがしました」
僕はそうでもないと思うんですが、初めて来た方がそうおっしゃるのですから、きっとそうなんでしょう。

うちの事務所は普通のマンションの中にありますので、木造でも何でもないのです。
ただ、事務机脇のカウンター(長さ4m×巾60cm)と、打ち合わせ室(和室)の座卓は杉の板で作っています。
他にあるのはサンプル用の木材だけですから、きっとこれらの板が木の香りを発散しているんでしょう。

その話を聴いていて思い出しましたが、うちで設計させてもらったお宅の中はとても木の香りにあふれています。
使う樹種によってその香は異なりますが、僕が個人的に好きなのは杉の香りです。

うちで設計する家では、構造材(柱とか梁)を全て露出させるので、もちろん構造材からも木の香りは出ているのですが、どうもその家の香りを最終的に強く左右するのは、床材(フローリング)の樹種によるようです。
うちで設計させてもらった六甲山麓の家(Wさん宅)や小花の家(Iさん宅)では、どちらも吉野杉のムクの床板を張っているのですが、2軒とも同じことを奥様から言われてビックリしました。

「さとうさん、うちの子供とか私がよそのお宅に遊びに行くとね、『○○さんのご家族が来たら木の香りがする』って言われるんですよ(笑)。
住んでいる当の本人達は、家の中に入っても木の香りがするかどうかなんて、慣れてしまって全然感じていないのにね。」

初めてWさんの奥様からこの話を伺った時は、
「いや、それはちょっと大げさな言い方なんちゃうかなぁ。半ば冗談やろ。」
と思ったのですが、さすがに2回しかも別の方から同じことを伺うと、
「あっ、それってホンマなんや!」
と確信に変わりました。

杉の床板は柔らかいので住み始めるとすぐ傷だらけになりますが、香りがとてもさわやかだし、木目もはっきりしていて嫌味がないので僕は大好きです。
僕も自分の家を建てる時は、きっと杉の床板を張るのだろうと思います。

しかしいつになることやら・・・。

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