お客様の幸せのために」カテゴリーアーカイブ

晩秋のかき

早いもので、もう今年もあと1ヶ月を残すのみとなりました。

この前の週末に、3年前から行っている
【ボランティアによるかやぶき民家再生プロジェクト】
の今年最後の現場での作業を行いました。

今回は、前回(9月)に解体した納屋から出てきた残材の後片付けが主な作業でした。
下の写真は、全ての作業が完了したところで、少数精鋭の参加者全員で撮ったものです。

この活動は2005年に開始したので、実質3年間続けてきたことになります。
参加者のみなさんが毎回毎回遠くから足を運んでくださるおかげで、この信じられないプロジェクトが運営できています。
(参加者のみなさん、いつも本当にありがとうございます!)

今後もまだあと7年続ける予定ですが、過去3年間の活動内容を今週末(12/1)に東京で行われる民家フォーラム2007で僕が報告・発表することになりました。

会場は東京・池袋にある自由学園の講堂です。
自由学園はフランクロイドライトが設計した建物としても有名です。
興味がある方はぜひお越し下さい。

この活動(←かやぶき民家再生プロジェクト)を行うときは、いつも参加者の皆さんと一緒に、近隣の古い民家が残っているまちなみを見学しに行きます。
今回は坂越(さこし)という瀬戸内に面した静かな港町に行きました。

この坂越は小さな町ですが、丘の上から見下ろせる瓦の家並みがとてもきれいです。
(上の画像はぜひ拡大表示してご覧下さい)

この景色を見るたびに、
「こんな町をみんなで作ってみたいなぁ・・・」
といつも感じます。

やはり瓦葺きの屋根で統一された景観は美しいですね
フィレンツェやベニスでも素焼きの赤い瓦で統一されたまちなみはやはり美しかった。
日本の古都・京都でこのような景観が見られないのが本当に残念です。
( ↑ なんで京都はああなってしまったんでしょうね?)

僕が以前から死ぬまでに一度は行ってみたい!と思っている中国の麗江(リーチャン)という町があるのですが、ここも美しい瓦葺の家並みが眼下一面に広がる景色を見られます。

話が少し逸れましたが、その坂越に行った折、その日の朝に水揚げしたと思われる海産物を海辺で販売していました。
坂越は牡蠣の産地なんだそうです。
( ↑ 初めて知りました)

牡蠣を買ってきて、上述のボランティア現場でお昼に炭火で焼いてみんなで頂きました。
美味しかった~♪
ついでに、現場で採り放題だった敷地内の柿も並べて撮ったのが上の写真です。

自然の恩恵に触れると本当に豊かな気持ちになりますね。
感謝。

今週末(12/1-2)、民家フォーラム2007が
東京・池袋の自由学園で開催されます
詳しくはこちら

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勉強

このところ出張やクライアントとの打合せが重なっているため、なかなかブログの更新ができていませんが、書きたいことはどんどん溜まってきていて書ききれない状態です。

出張の移動時間に本を読んだり、研究発表会に参加したりして様々な事柄について新しいことを学ばせてもらっています。
「へぇ~」
「ホェ~!」
「・・・(涙)」
ということの連続です。

またそのうちにみなさんにもお伝えしたいと思っていますが、少しお待ち下さい。



これも後日もっと詳しくご報告したいと思いますが、11/18(日)に東京・築地で行われた新月の木国際協会の研究発表会でも、目からうろこの情報満載でした。

新月期(下弦の月から新月に至る7日間)に伐った木が、どうして腐りにくくカビがつきにくいのか?ということが、目下新月伐採最大の疑問です。
これについても、現状の研究報告がなされました。

僕もこれからさらに勉強していくところなのであまり詳しくはお答えできないのですが、この問題の根幹の部分を解明するためには、ヒッグス理論という最先端の量子物理学理論が証明されることを待たねばならないそうです。

今後2年かけて、このヒッグス理論証明のための実験がスイスにある世界最大級の施設(スーパーカミオカンデよりもっとデカイ加速器)で行われるそうです。
この実験は、分子同士をものすごいエネルギーで衝突させて破壊するものらしく、この証明が成立すれば現在の物理学では証明できない事柄が次々に解明されるとのこと。
しかし逆に証明できない結果がでると、現在の物理学が根底から覆されてしまうという、とんでもなく重要な実験だそうです。
(物理学が嫌いな方、ややこしい話でゴメンナサイ)

他にも、熊の話、しいたけ、稲、電磁波と太陽風、暦の話などいろいろ勉強する糸口を頂いてきました。
(暦の話についてはとてもおもしろいので、何とか近いうちに書きたいと思っていますが・・・)
読まないといけない本もわんさか出てきて、来年は研究・勉強の一年になるかもしれません。

わけのわからない近況報告ですみません。
来月になったらもう少し頻繁に更新できると思いますのでしばらくお待ち下さい。

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早朝の散歩

1週間前から、毎朝45分くらいかけて約3km歩くことを始めました。
今月上旬に行った新月伐採の際に、山道を歩いていて息が上がってしまったため、
「これはマズイ・・・」
と思い、林業家のいとこの勧めもあって早足で歩くことにしたのです。

歩くだけですからハードな運動ではありませんが、完歩するころには全身が温まってきます。
僕の自宅のすぐ近くには瑞ヶ池(ずがいけ)という貯水池があって、その池の周囲1.5kmは様々な木々が植えられた緑豊かなランニングコースとして整備されているので、歩いている人や走っている人はわりとたくさんいます。
ここを毎朝、日の出時刻を狙って2周してくるのです。

調べてはいませんが、最近大阪近辺での日の出時刻はおそらく6時近辺でしょうね。
6:15くらいになるとほんのり明るくなってきます。

毎朝僕は4時ごろには起きて仕事を始めるのでもっと早い時間帯に歩くこともできるのですが、暗いときに歩くと景色が面白くないので空が白み始めた時間帯に歩くようにしています。

先述したように、この池の周りにはいろんな木が植えられているので、現在はちょうど紅葉していて色鮮やかです。
でも木を一本ずつ見比べると、紅葉の速度に違いがあるのがわかります。
例えば同じ桜の木同士でも、もう見頃なくらいきれいに紅葉しているものと、まだまだこれからという木があります。

それが個体差によるものなのか、同じ桜に見えて実は微妙に品種が違うものだからなのか僕にはよくわかりませんが、木も頑張って生きているんだなぁということが感じられ、なかなか面白いです。

歩きながら木を見ていると、前々から植物のことをもっと深く勉強してみたい、と思っていた欲求がまたムクムクと湧き上がってくるのですが、まだなかなか着手できていません。
(↑高校生の時、僕は理科の生物が大の苦手で常に赤点でした。
それを大好きな物理で補っていたので何とか落第せずに済んだのですが)
植物の勉強、来年の研究テーマにしようかな?

今日は東京・晴海で開催される新月の木国際協会の研究発表会に参加するため、昨夜から関東に来ています。
新月材や葉枯らし過程において、木の内部の分子レベルで起こっている化学変化などについても研究結果が発表されると聞いていて、とても楽しみです。
またご報告しますね。
どうぞお楽しみに。

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丹後の古民家改修工事

天橋立(あまのはしだて)から車で20分くらいのところで、店舗の改修工事を行っています。
着工してから約1ヶ月が経過して、工事もだいぶ進んできました。
上の写真はカラオケや社交ダンスを行うホールの工事中の様子です。
2階の梁がたわんでいたので、解体した古材(曲がった松の梁)を柱に転用し、補強しました。

この現場では、現場内に数棟残っていた既存建物のうち、3棟のみを残してそれ以外は解体しました。
解体した建物から出てきた古材を出来る限り使って内装を仕上げて欲しい、というクライアントのご要望に沿って、いろんな材料を加工して再利用しています。

下の写真は、元々小屋梁として使われていた6mの梁を挽き割って、カウンターの天板として使おうとしている材料です。
これを3枚はぎ合わせてカウンターに仕上げます。

さてどんな風に仕上がることやら。

古材を使っていくのは頭の体操みたいなところがあって、材料を基に柔軟にデザインを変更しながら考えていく面白さがあります。
大工さんもなかなか話のわかる方で、僕よりも少し若いのですがちゃんと話が通じるので楽しいです。
(こういう仕事ができない=話が通じない大工さんの方が、今は実は多いんですよ)

竣工は1月末の予定です。

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新材なのに古い木?

ブログの更新が1週間も滞ってしまいました。

静岡へ行って、帰ってきてからバタバタとクライアントとの打合せやその準備が数件重なり、更新ができなかったためです。
いつも見に来てくださるみなさん、どうもすみません。
そしてありがとうございます。

ご報告が遅くなりましたが、11/9(金)(←新月の前日)に今年の新月伐採作業@静岡を無事完了しました。

上の写真は、静岡市葵区梅ヶ島(うめがしま)の伐採完了現場の状態です。
斜面に横たわっているのが、今回の新月期に伐採した木材です。
(全ての画像はクリックすると拡大表示できます)

このままの状態で、山の斜面に来年の3月まで(4ヶ月間)寝かせておいて葉枯らし乾燥させます。

今回この山では、90年生(←植えてから90年経っているという意味)の杉と桧の林で伐採を行いましたが、これからさらに生長させる木を残しながら、必要な本数だけを伐採しました。
立っている木は今回伐採せずに残した木です。
これを間伐といいます。
(→全部の木を伐採することを、皆伐:かいばつと言います)

この山は今後当分は伐採せずに山の管理を続けていきます。
あと110年維持していって、200年生くらいの山ができるといいなぁ、などと勝手な夢を膨らませています(笑)。

伐採後の現場の状態を確認するために、NPO法人・新月の木国際協会の現認者・大山さんが小田原から再び来て下さいました。
(大山さん、何度も足を運んでくださってどうもありがとうございます)

倒した木と大山さんを比べると、大山さんが小さく見えます(笑)。
でも本当に、木は立っている時(←伐採前)は割と細く感じるんですが、いざ倒してみると大きいんですよね。

今回は静岡市内の2つの山で伐採を行いました。

一つは上述の梅ヶ島。
ここは僕の曽祖父(ひいおじいちゃん)が90年前に植えた木です。

もう一つが静岡市葵区坂本という場所にある、山田さんの山です。
この山田さんがおもしろいことを言っていましたのでご紹介します。

上の2枚の写真を見てください。
どちらも同じ山(←山田さんの山)に生えていた杉の木ですが、樹皮の表面が違いますよね?

左は50年生、右は70年生の杉です。
左の杉は樹皮が赤々としていますが、右の杉は樹皮の表面にびっしりと薄く苔が生えて緑色になっています。
( ↑ 苔が生えていても病気などで木が傷んでいるわけではありません。
全く健康な状態です)

山田さんはこれを、「若い木、古い木」と言っていました。
50年生はまだ若いのです。
そして70年生はそれに比べて古い木だと言います。

これらの木は製材すると、こんな風にどちらも同じく真新しい木材=新材(※)になります。
(※) 古民家などを解体すると出てくる【古材】に対して、古民家業界では【新材】と呼ばれます。

でも実際は、植えてから70年、90年、100年以上と長い時間を生き抜いてきた、新材なのに「古い木」なのです。
( ※ 昨年は110年生の木を伐採しました。
来年はまたこの110年生の山を伐採する予定です)

市中の喧騒が届かない、静かな山に入って古い木と対峙していると、いろんなことを感じます。
木はとても優しく黙っていて何も言いませんが、

遠い祖先の恩恵を受けて今僕たちが木を使わせてもらえること
山の中に生えている様々な植物やそれを食べて育っていく動物たち
そして山に降り注いだ雨水が土の中に染み込んで浄化され、
人間を含めた全ての生物がそれによって生かされていること

などを無言で表現しています。
こちらがそこに意識を向けなければ気付かない、とても静かな言葉です。

自分がいかに小さな存在かということを感じ、同時に生かされている者としてこの豊かな自然環境を大切に守っていくために自分に何が出来るだろうか?ということに、自然と思いが向いていきます。

今回何度も何度も山に入って、とても大切なことを改めて木に教わりました。

もちろん、こういうことは頭ではわかっていたんですけどね。
うまく表現できませんが、腑に落ちたというか、頭だけではなく心と体に染み込んだという感じがします。

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Bird’s eye Maple

昨日、東京の材木屋さんから板が届きました。
関西近辺の建築用材としては滅多に使うことのない、楓(かえで)の木です。

北海道辺りに行くと、もしかするとたまに使われることがあるかもしれませんね。

この板はこの家の表札にするために特別に頼んだ板なのですが、楓特有のBird’s eye (バーズアイ)という杢目が出ています。

上記の画像をクリックして拡大写真を見ていただくとわかると思うのですが、板の表面に小さな丸いプツプツとした模様があります。

これが小鳥の目のように見えることから Bird’s eye と呼ぶのですが、この杢目は楓特有の目です。

この家の表札を作ると決まったときに、
「楓の木で作りませんか?」
とクライアントにご提案しました。

一般に、日本の家で古くから表札に一番良く使われるのは桧(ひのき)です。

じゃあどうして今回は桧ではなくて楓にしたのか?
その理由は、2つあります。

その1 この家がすごく風通しのいい家だから。
夏もエアコンなしで過ごす為に、メチャメチャ風通しがいいように
設計しています。
この家にとって、風は無形財産のようなものです。

その2 この家の3人の子供たちの名前が、飛・風・空など、
全て風につながるようなイメージの漢字が使われているから

です。
楓という字を見ていただければお分かりの通り、かえでは木+風と書きます。
だから、形や色・字体などを決める前に、まず材料が決まりました。
クライアントのSさんも、このアイデアにはすぐ同意して下さいました。

これからこの木をどう料理して表札に仕上げるか、いろいろ実験をしてみてから着手します。

仕上がりを公表できるかどうかはクライアントと要相談ですが、もし了承が得られれば完成してから公開しますね。

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レポート作成しました

いよいよ今週末から、静岡で今年の新月伐採が始まります。

それに先立って、前々から 「作っておかねば!」 と思っていたレポートをやっと完成させました。
その内容は、

 〇 なぜ新月伐採・葉枯らしを行うのか?
    (新月伐採って何?、葉枯らしって何?)
 〇 なぜ材木屋から製材品(角材)を買うのではなく、
    わざわざ山へ入って丸太の原木を買うのか?
 〇 なぜ静岡なのか?

伐採

 

 

 

 

 




ということについて、昨年の春以来僕が現場(=山)で見聞きしたことなどに基づいて、独自の見解でまとめたものとなっています。
ご自由にダウンロード・閲覧が可能ですから、興味のある方はご覧下さい。

こういうことを広くみなさんに知っていただくことで、日本の林業界の発展・理解に少しでも寄与できれば嬉しく思います。

ダウンロード・閲覧はこちらをクリックして下さい
(別ウインドウが開きます)

言うまでも無いことですが、もちろん無料です。

 

 

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久々の更新です

ごぶさたしております。
ブログの更新がすっかり滞ってしまい、申訳ありません。

実は、先週初めに静岡から帰ってきたら、僕以外の家族全員インフルエンザにかかってしまい、えらいことになってしまっておりました。
僕だけは何とか持ちこたえていたのですが、最終的には感染してしまい、土・日・月と頭痛に苦しめられていました。

しかし今日からは無事業務に復帰しております。

そんなインフルエンザが発症する直前(10/26・金)、丹後の民家を店舗に改修する現場へ行っていました。
この日は関東に台風が来た日で、その影響かどうかわかりませんが、丹後でも昼ごろにとんでもない雨が降って雷が鳴り響いていました。

土間コンクリートの打設が完了し、不同沈下した柱のジャッキアップも完了し、床組みに着手していました(下の写真参照)。

いよいよ民家再生らしい雰囲気になってきました。

夕方、丹後の現場を後にして神戸へ。

9月に竣工した現場に薪ストーブを設置するための置台が作られていました。
工事の職人さんや監督さんは帰られた後でしたが、こちらのお宅の子供たちが茶目っ気たっぷりに迎えてくれました(笑)。

ここまでは大丈夫だったんですよね。

でも、このあと家に帰って、寝て起きたら頭が割れそうで熱が上がってきてえらい目に遭いました。
インフルエンザなんて、最後にかかったのがいつだったかもう覚えていません。
でも、あんなに苦しい病気だったんですねぇ~。

(ちなみに僕が感染したのはA型だったそうです。
検査をして下さった耳鼻科のお医者さんが
「お~、きれいに反応がでとるわ」
と感心していました)

恐怖の薬剤・タミフルを4錠飲みました(←もちろん、一気にじゃないですよ)

「何か起こるか!?」

と我ながら少し興奮しましたが、無事何も起こらなかったようです。

来年からはちゃんと予防接種受けようかなぁ・・・。

静岡へ行ってきました

先週末、静岡へ行ってきました。

中学時代の同級生の結婚式へ出席するのに合わせて行ったのですが、11月に伐採する山の下見と打ち合わせをするためです。

(結婚式では懐かしい面々に会うことができました。
友揮、加奈子さん、おめでとう!)

上の写真は、11/3から伐採を行う現場です。

ここは僕の曽祖父が植えた山だそうで、植林後約90年経過している山です。
今回伐採してくれるのは僕の従兄弟なので、木を植えてから伐採するまで4世代に渡って手をかけていることになります。
(曽祖父→祖父→叔父→従兄弟の4代)

今回は皆伐(※)するのではなく、間伐(※)を行って木材を出すので、まだ今後も残った木は生長し続けます。

従兄弟とは、
「これからきちんと残していって、200年生ぐらいの山に育ってくれたらうれしいね」
ということも話しました。

(※) 皆伐/かいばつ・・・立っている木を全部伐ってしまうこと
間伐/かんばつ・・・木を残しながら間引き伐採をしていくこと

山で拾った杉と桧の葉っぱです。

立体的に葉が生えている左の葉っぱが杉。
茶色い実がついていてぺたっとした平面的な右の葉っぱが桧です。
(全ての画像はクリックすると拡大表示できます)

上述の山とは別の場所ですが、静岡市内のもう一ヶ所の山で今回同時に伐採します。
その山も今回見てきました。

この山の土壌は栄養分が高く、うちの従兄弟の山よりも育ちが早い環境でした。
土壌の違いに起因するものでしょうが、おなじ静岡市内の杉とはいえ、樹芯の色が全く違っていたのが興味深かったですね。

冒頭でご紹介したうちの従兄弟の山は安倍川(あべかわ)流域の谷にあるのですが、こちらの山は藁科川(わらしながわ)流域の谷にあります。

藁科川流域の杉は夏に見学に行った、天竜杉の色にそっくりでした。
一山超えるだけでこんなに違うものかと驚きました。

これは枝振りがとても美しい桂の木です。

川のそばの生態系を守る目的で整備している水辺林(みずべりん)という林の入り口に立っています。

この水辺林を川に沿って少し上っていくと、山葵田(わさびた)がありました。
下がその写真です。

山葵田というと、「田んぼのようなところか?」と思われそうですが、実際はそうではありません。
サワガニが大喜びしそうな、チョロチョロと浅い水が流れる川床を細かい砂利でつくってやり、そこにわさびを植えている畑という感じです。
この山葵田にもサワガニが顔をのぞかせていました。

静岡市内の山中では山葵田を割とよくみかけますが、他の地域ではなじみが薄いでしょうね。
僕は静岡出身(かつ山葵が大好物)なので、山葵田を見るとうれしくなってしまいます。

実は、僕は7年前(西暦2000年)に独立した当初から、

「家を建てる建築主の方にぜひ山で木を伐るところから立ち会っていただいて、その木を使って家を建てたい」

と考えていたのですが、7年かかってようやくそのプロジェクトに着手できるようになりました。

そして今回伐採する木材は一般的にはほとんど知られていないのですが、質がとても良い木材なので自信を持ってお奨めできます。
( ↑ 当然、数には限りがありますが)

もっと広く、静岡の良い木材をみなさんに知っていただきたいという気持ちと、あまり有名になりすぎてもたくさんご提供できないので秘密にしておきたい(笑)という気持ちが入り混じっていますが、見ていただければその良さは一目瞭然です。
現場に来ていただいた方にはきちんとご説明しますのでどうぞお楽しみに。

下記サイトでお知らせしているように、新月伐採の現場を見学していただける機会を設けていますが、今回の見学会に関しては正直あまり力を入れて宣伝しておりません(笑)。

なぜなら、実を言うと本当に大切にしてくださる方だけにしかご紹介したくないものだからです。

今回も、京都からわざわざクライアントのNさんが静岡の伐採現場まで足を運んでくださるのですが、Nさんがゆっくりと林業家と話をしてもらえる時間もとりたいので、その日はNさんだけをご案内することになっています。
( ↑ 見学会とは別の日です)

なんだかすごく贅沢なようですが、年間2棟分しか採れない木を使っていただくのですからこれは当然のことです。
きっとご満足いただける、かけがえの無い家をご提供できると自負しております。

今年伐採する木材はあと一棟分残っておりますので、興味のある方はどうぞお早めに。

【お知らせ】
11/3(土・祝)に静岡市の山で
新月伐採現場見学会を開催します。
詳しくはこちらをご覧下さい。

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高貴寺

昨日、大阪府南河内郡河南町にある、高貴寺(こうきじ)というお寺へ行ってきました。
このお寺の住職と副住職が日本民家再生リサイクル協会の会員なのですが、今夏に行われた協会主催のイベントの際に、
「高貴寺の境内が広すぎて&人材不足でなかなか手入れが行き届かず困っている」
ということを聞き、有志15人が集まって奉仕作業を行ったのです。

上記リンクページにも解説があるように、高貴寺は弘法大師(空海)と縁が深く、1000年以上の古い歴史を持つお寺です。
本堂には弘法大師が彫ったと言われる不動尊がまつられていました。

宗派はもちろん真言宗です。

一時は大変多くの修行僧の方が在籍されていたそうですが、現在はご住職と副住職(←親子)だけでお寺を守っておられます。

全域を歩くと1日半かかるという高貴寺の敷地は広すぎて、僕らにはその一端を窺うのが精一杯でしたが、参道の脇の土手に散らかっていた割れた瓦(なんと総量約2トン!)をみんなで拾い集めて参道まで担いで登り、片付け作業を行いました。

やはりみんなで作業をするとすごいことができるものですね。
一人ではこんなこと絶対できません。

お昼には、庫裏(くり)のおくどさん(←かまどのことです)で炊いたご飯で作って下さったおにぎりをごちそうになりました。
(囲炉裏の向こうに作務衣を着て座っているのが副住職)

高貴寺は道案内の看板も立てていないし、携帯電話も通じない(圏外)し、山奥にひっそり建っているので、空気も澄んでいてとても静かでした。
汗を流して心を洗われたような気がします。

今回は高貴寺での初めての活動でしたが、今後もこのメンバーで2ヶ月に一度集まって、境内の片付け・修理作業などのお手伝いを継続的に続けていこうということになりました。

高貴寺は檀家を一軒も持たずにがんばって運営しているそうです。

昨日副住職のお話を伺って自分たちで作業をしてみたことで、この大きなお寺を維持していくことの大変さがよくわかりました。
有志のみんなでこれから行っていく活動が、少しでもお役に立てるといいなぁと思います。

冒頭の写真は高貴寺の門ですが、どっしりとしていて軒が低く、とても品のいい美しい四脚門でした。
(↑画像をクリックすると拡大表示できます)

【お知らせ】
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