床板の塗装

昨日(3/24・土)、西宮で施工中の現場でクライアントのMさんと一緒に床板の塗装を行いました。

前日(3/23・金)に長野県から届いた唐松のフローリングに、桐油と亜麻仁油を混ぜた油を塗っていくのですが、40坪分の床板はかなり強敵です。
3人がかりで1日中取り組みましたが少し残ってしまいました。

うちで使っている唐松のフローリングは、有賀製材所という長野県伊那市の会社が作っているものですが、一般にインターネットなどで購入できる他社のものと比べると色合いが全然違います。

今回床板を運んでくれた有賀製材所のスタッフの方と、荷降ろしが終わった後色々話していて、なぜ違うのかを教えていただいたのですが、有賀製材所さんではできるだけ天然乾燥させた後、ほんの少しだけ人工乾燥をかけて仕上げるようにしているから、とのことでした。

唐松に限らず、杉や桧でも人工乾燥の際の設定温度の高さや、人工乾燥にかける時間の長さによって、仕上がる木材の色や風合いが変わってきますが、木材の自然な風合いを大切にしたいという有賀製作所さんの思いを感じてうれしくなりました。

塗装作業が終わってから、クライアントのMさんからメールを頂きました。
塗装作業をご自身でやってみて、ぜひこのような家づくりのための作業に息子さん達(5歳と2歳)も参加させたいと感じられたそうです。

「これは僕がやった」と子供達自身が思えれば、きっと彼らもこの家を大切にしようという気持ちになるだろう、と。

それを伺って、またうれしくなりました。
昨日行った塗装作業は、とても単調で腰の痛くなる重労働なのですが、それを体験した上で上記のように言っていただけるというのはありがたいことです。

やはり建築家としては、自分が設計した建物を大切に使っていただけることが何よりもうれしいことですからね。

【お知らせ その1】
能ってナニ? あなたはご存知ですか?
4/1(日)に大阪でイベントを行います。

【お知らせ その2】
伝統構法の家 完成見学会を4/8(日)に行います。

 

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新月伐採-2 木を山から出しました

梅ヶ島-4

←杉の年輪です。美しいでしょう?
 クリックして拡大写真をご確認下さい

3/19(月)に、静岡へ行ってきました。

昨年秋(11/21)に新月伐採をし、その後4ヶ月間にわたって山で葉枯らししていた杉の木を山から出すためです。

ここで書きたくてしょうがないネタをた~くさん仕入れてきたのですが(一部は企業秘密)、それはメルマガの読者のみなさんと、これまでにお問合せいただいたみなさまへのプレゼントとして来週月曜日にお届けすることにしました。

もし興味のある方はこちらからメルマガ購読(無料)をご登録ください。

と、ここで今回の記事を終わらせてしまっては、せっかく読んで下さっているあなたに失礼だろうと思うので、さわりだけご紹介します。
(全ての画像はクリックすると拡大表示できます)

梅ヶ島-1

←4ヶ月間、葉枯らしした杉
 先端に枝葉が付いているのが
 見えますか?

梅ヶ島-2

←キャレージで山から下ろす

梅ヶ島-3

←玉切り作業

来週月曜日のメルマガ配信をどうぞお楽しみに。
(ちょっとイジワルかな?
 でもそのぐらいの差別化はいいですよね)

ちなみに、メルマガ(まぐまぐ発行)を登録してもらっても、あなたの名前やメールアドレスはこちらでは把握できないので、
「匿名で、しかし情報だけは欲しい!」
という方(笑)も遠慮なくご登録下さい。
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能ってナニ?

日本の伝統芸能である『能』について、あなたはどんなイメージや知識をお持ちですか?

恥ずかしながら、僕はほとんど知りません。
背景に松の絵が描かれた能舞台の上で、能面を被った俳優(?)が難しそうな踊りを披露する・・・という程度の知識しか持ち合わせておりません。
(→非常にハズカシイ・・・)



でも、そこにはいろんな理由があるそうです。

○ なぜ能面を被るのか?
○ なぜあんなたいそうな衣装を身に着けて舞うのか?
○ 謡(うたい)とは?
○ 能のルーツとは? 


このような能に関する基本的な事柄について、実際に能を舞われる方がわかりやすくお話と実演をしてくださるシンポジウムが、4/1(日)に大阪で開催されます。
主催はNPO法人・日本民家再生リサイクル協会(JMRA)。


―――――――――――――――――――――――――――――――
JMRA創立10周年記念シンポジウム~『伝統芸能“能” と古民家の暮らし』


【日 時】 4 月1 日(日) 雨天決行
【場 所】 朝陽会館(大阪市北区天神橋1 丁目17-8) 地図参照
       当日は直接現地にお越しください。
【参加費】 JMRA会員2,000 円 JMRA会員外(一般)2,500 円
        ※ いずれも現地で集金
【募 集】 80 名 3 月26 日締切(定員に達し次第締切)


13:30~15:00 講演「伝統芸能“能”」のオハナシ 
         講師: 上野朝義(朝陽会館館長)


15:10~17:00 座談会「古民家に暮らして」住まい手のホンネ
―――――――――――――――――――――――――――――――


シンポジウムは2部構成になっており、上述の能に関する講演はこのイベントの前半に行われます。
後半は、古民家を再生した住宅に住まわれている4名の方をお招きして、古民家再生の実際について住まい手の本音をお聞きする座談会が行われます。
それはまた次の機会にご紹介しますね。


このイベントに参加してみたいと思われた方は、NPO法人・日本民家再生リサイクル協会近畿地区のホームページをご確認下さい。
たくさんのみなさまのご来場をお待ちしております。

土壁の味

昨日、四条畷市内の現場【木曽のみんながつくってくれる大阪の家】へ行ってきました。

現在は、左官工事の仕上げ段階です。
内部の壁はほとんど仕上がりました。
あとはゆっくり乾燥を待つだけです。

中塗仕上

まだ全然乾いていないので、発色は最終的な色と異なりますが、
土壁独特の質感はとってもいい感じです。
やはり化学建材(珪藻土やじゅらく)の塗り壁とは比べようもありません。
(画像をクリックすると、拡大して質感がご確認いただけます)

ちなみに、全体の外観はこんな感じ(↓)です。

外観

完成見学会(4/8・日曜日)へのお申込みお待ちしております。
詳しくはこちらからどうぞ。

 

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西宮市M邸 上棟

このところ、ブログの更新が滞ってしまいました。
いつも楽しみに訪問して下さっている皆様、すみません。
(ついでに、メルマガの配信も随分長い間滞っております。
 重ねてお詫び申し上げます)

3月に入ってから、スケジュールがメチャメチャタイトになっており、今後もしばらくこのような状態が続くと思いますがご理解頂ければ幸いです。
合間を縫ってできるだけ頻繁に更新していきたいと考えておりますが、なかなか至らないと思います。

M邸屋根

 

今週月曜日から、西宮市内のM邸で上棟を行いました。
月曜日の雨に打たれて予定が崩れましたが、なんとか無事に棟上げが完了し、現在は屋根仕舞の工程に移っております。

今回は構造材に宮崎県の杉を使った、都市型2世帯(3階建て)住宅です。

上の写真は3階の大屋根を見上げたところです。
屋根の垂木(たるき)や母屋(もや)、梁などは全て化粧材で、仕上がった後も室内に見えてきます。

使っている木材には節も多く、決して贅沢な材料ではありませんが、太い無垢の構造材をそのまま見せた意匠として 【木の家】 を表現しています。
上記の画像をクリックしていただければ、そのあたりもよくおわかりになっていただけると思います。

構造見学会を行うかどうかは未定です。
(↑今後クライアントとも相談しますが、なかなか時間が取れず難しいかも・・・)

近隣のみなさまには、工事中大変なご迷惑をおかけいたしますが、ご理解とご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

【お知らせ】
3/11(日)に伊丹市で民家のセミナーを行います。詳しくはこちら

【お知らせ その2】
4/8(日)に四条畷市で完成見学会を行います。

 

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中塗切返し仕上

大阪府四条畷市内の現場【木曽のみんながつくってくれる大阪の家】では、現在内装壁の仕上げ工程が進行中です。
壁は珪藻土などの化学樹脂製品(※)ではなく、純粋な土です。
最近一般的に用いられているジュラク壁(※)でもありません。
土とスサと水だけで練った土です。

※一般に広く誤解されているように思いますが、左官仕上材として販売されている珪藻土や建材メーカーが販売している上塗用じゅらく壁と言われるものは、ほとんど全てが樹脂(のり)で固めるものです。
土ではありません。
珪藻土自身には水で固まる性質はありません
(↑だからのりを混ぜるのです)。
本物の土を使ったじゅらく壁は、水捏(ご)ねじゅらくと呼ばれるもので、質感が全く違います

今回は全ての部屋を中塗切返し仕上げという壁にして、どこにも上塗りは施しません。
細かい目のふるいを通した中塗土と水とスサだけを混ぜ合わせた材料で仕上げます。

中塗切返し仕上げで納める現場は昨今本当に少なくなりましたが、土本来のマットな味わいがとてもいい具合で、珪藻土や化学じゅらくでは太刀打ちできない、落ち着いた本物の質感が出ています。

余計な物を加えずに素材の持つ力と美しさを素直に活かす、ということが建築をつくるものの務めですね。
これは建築だけではなく、料理などでも一緒ですが。
4/8に行う完成見学会でそのあたりも見ていただければ幸いです。

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仕上

【 木曽のみんなが作ってくれる大阪の家 】が仕上がってきました。

昨日は外部足場解体前の外壁最終チェックのために現場へ行ってきました。
月火の2日間で外壁の吹付を行ったのですが、塗装屋さんがとてもていねいに養生をしてくれたおかげで、非常にいい仕上がり具合でした。
(もちろんその後すぐに塗装屋さんにお礼の電話を入れておきました)

外壁が終わると建物の雰囲気がガラッと変わります。
それまでは粗野な男性のような表情をしていた建物が、きれいにお化粧をした女の人に化けたみたい(笑)です。

今回の建物は、屋根の高さ・構成など全体のプロポーション構築にもかなり気を使いました(っていうか、僕は屋根の高さには毎回メチャメチャ気を使うんですけどね)が、それを支えるディテール(各部の寸法・木割)がきちんと活きていてなかなかいい雰囲気になりました。
写真では絶対にわかりませんが、いい緊張感が出ていると思います。

興味のある方は4/8(日)に開催する完成見学会へどうぞお越しください。
建築業界の方も大歓迎です。
詳しくはこちらをご覧下さい。

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完成見学会開催を開催します

昨年の夏に着工した、大阪府四条畷市内の現場

『木曽のみんなが作ってくれる大阪の家』

がいよいよ竣工します。
クライアントである T さんのご協力を得られたので、下記の日程で完成見学会を開催します。

【開催日時】 2007/4/8(日) 10:00~12:30
【開催場所】 大阪府四条畷市
【参加費用】 無料

当日は午後から引越し作業を開始するので、午前中のみの短い時間での開催になってしまいますが、ご都合のつく方はぜひお越しください。

現在外壁の吹付作業を行っており、近日中に外部足場も外されるので、そうしたら外観の写真も公開しますね。
どうぞお楽しみに。

木曽の大工が木曽の木(メインは木曽檜)を使って全て手で刻み、竹小舞を編んで荒壁をつけた、筋交いを用いない伝統構法で組んだ家です。
伝統構法での住宅建築を計画されている方には、実物を見られるいい機会だと思います。

見学会への参加お申込みはこちらからどうぞ

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施工者を選ぶ基準

2週間前に、神戸市北区で来月から着工を予定しているS邸の見積提出・プレゼンテーションがありました。
今回は2社が見積もりに参加していただき、最終的に大阪の輝建設さんに工事をお願いすることが決定しました。

今回の見積に際しては、両社ともに全く同じ条件で見積をお願いしました。
こちらで作成した詳細な設計図書を渡し、同じ期間内で見積を作成してもらうという条件です。

そして両社には、

「施工者決定においては、価格が最も重要な要素ではありますが、
 競争入札ではないので価格だけで決めることは絶対にしません。
 ですから、各社それぞれに自社の理念や活動内容、
 過去の実績などが伝わる資料を持参して、自由にアピールして下さい。
 表現方法や資料の形式等に関しては全く自由です。」

とあらかじめ伝えておき、各社1時間半のプレゼンテーションに臨んで頂きました。
持ち時間である1時間半の間に、企業としてのアピール、見積書の提出・説明を行っていただき、その場で僕が見積書を精査していろんな質問や確認を各社に対して行って回答を得て終了です。

両社の間には企業としての姿勢や活動の指針となる理念に大きな違いがあり、クライアントであるSさんもそれを強く実感したようです。
その時見ていて感じたことをお話しします。

これからお話することを文章だけでお伝えするのは非常に難しいのですが、施工者を決定する際に重要なのは、価格ではありません。

「同じ図面を基にして施工してもらうんだから、
 出来上がるものは同じなんだろう?
 だったらちょっとでも安いほうがいいじゃないか。
 相見積もりはそのために取るんだろう?」

と考えられる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、その考え方は間違っています。

深く満足・納得できる家づくりを行う際には、
「誰(施工者)に作ってもらうのか=誰と家づくりを一緒に進めていくのか?」
ということが、設計者選びと同様にとても重要です。

企業としての魅力には、様々なものがあります。

 ○ 資本力(安定性)
 ○ 価格競争力
 ○ 技術力
 ○ 企画力
 ○ コミュニケーション力
 ○ 環境に配慮する考え方

など多岐に渡りますが、そのどれを重視するかは人によって様々ですから、どんな会社を選ぶべきかということは、設計者から押し付けたりすることは僕はしません。

もちろん、各クライアント個別のいろんな状況を考えた上で、
「あなたにとっては、今回はこの会社がいいんじゃないでしょうか」
という推選ぐらいは、求められればします。

会社にはそれぞれ社風や気質というものが存在します。

社風には経営者の考え方や理念がかなり大きな影響を及ぼすのは当然ですが、担当したスタッフ自身の考え方・仕事に対する姿勢というものがクライアントに高く評価されて

「この人(←担当者)がいる会社なら、お願いしてみることにしよう」

ということで最終決定に至ることもあります。

クライアントには上手く伝えにくいのですが、今回2社の見積書を拝見して設計者としての立場から施工者にいろいろ質問を重ねていくと、見積書作成にあたっての各社の姿勢・担当者の性格・企業体質というものが、僕には見えてきます。
そんなもの(←見積書)だけでホンマにわかるんか?と言われるかもしれませんが、それはもう如実に現れますよ。

見積書は文字と数字の羅列ですが、そこにきちんと浮かび上がってきます。

僕が感じ取るその各社間の違いや特徴が、同席して質疑回答を横で聞いているクライアントにもおぼろげながら感じ取っていただければいいなぁと思いながら、僕はいろんな質問や確認をしていきます。
これもうちの企業としての大きなサービスの一つだと、自分自身は考えています。

とまぁ、うちのことはさておき、あなたがこれから取り組もうとしている家づくりにおいては、

「誰と一緒に作っていくのか?」

ということを、ぜひよく考えていただきたいと考えています。

なぜなら、それが本当に満足のいく家が出来上がるかどうかという点において、後になってと~っても大きな意味を持ってくるからです。

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御所の町家を見せてもらいました

昨日、奈良県御所(ごせ)市へ行ってきました。
毎月1回ずつ(?)開催されている御所町(ごせまち)講座の講師として、町並とか建築について話して欲しいとの依頼を受けていて、その下見に行って来たのです。

参考に、と御所の古い町家3軒を見学させて頂くことができました。
(註:一般には公開されていません。今回は地元NPOの委員会メンバーの方が前もって話をつけておいて下さったので見せていただくことができました)

御所の町並はあまり有名ではありませんが、手付かずの民家がゴロゴロしていて、中には築後200年以上経過したものもいくつかあります。

冒頭の写真は今回見せていただいたお宅のうちの一軒です。
このお宅は、もともと旅館を営んでおられたそうで(←現在は旅館業を行っていません)、立派な中庭(↓)がありました。

その他に2軒、合計で3軒のお宅を見せていただいたのですが、最後のお宅はとても風流な民家でした。

玄関や、みせの間からは一見普通の民家のように見えるおとなしいデザインにしてあるのですが、奥へ入るほどに風流なデザインになっていくように設計されていて、作者(棟梁)やクライアント(施主)の意図がはっきり伝わってきました。
築後250年以上を経た民家(大和棟)だそうですが、化粧丸太仕事が随所に施されていて、襖の縁には春慶塗が、障子の腰板や襖紙にはいろんな絵が描かれており、使われている材料もかなり気合の入ったものばかりでした。

僕も数多くの民家を見てきていますが、築後250年も経った古い民家で、このように風流なデザインを施したものは初めて見ました。
外観はごくごく普通の大和棟型民家なのですが、中はまるで隠居用につくった山荘のような佇まいでした。
きっとこのお宅を作った方は、大変洒落っ気に富んだ方だったのでしょう。

御所町講座の僕の担当日程はまだ決まっていませんが、また決まりましたらお知らせします。
もしよければ来て下さい。

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