奈良県葛城市で工事中のHさま邸。
先週末に建て方作業を行い、無事上棟しました。
この物件は、伝統構法石場建て住宅です。
建築主のHさまが構造設計家で、ご自身で
構造計算(適合性判定)手続きをされ、
正式な建築確認申請手続きを行いました。
今週前半にはタチ(垂直)の調整・仮固定を行ってから、
垂木を流して屋根仕舞を行っています。
建て方作業中の写真、および屋根仕舞作業中の
写真を撮ってきましたのでアップします。
また順次ご報告しますのでどうぞお楽しみに。

奈良県葛城市で石場建て伝統構法住宅の基礎工事が始まりました。
今回の物件はもちろん建築確認申請手続きを経ていますが、
構造計算および構造適合性判定関連の手続き一切を、
建築主である H さまがご自身でおやりになられました。
H さまは一級建築士であり、構造設計のご専門の方なのです(!)
基礎工事のコンクリート配合設計や、工程管理など、構造の専門家の方から
木造の建物のご依頼を頂くのはすごく光栄ですし、身の引き締まる思いです。
構造適合性判定の手続きも、構造専門の方が手がけられるとこうなるのか・・・
と勉強になることしきり。
下の写真は現場の様子。
表層改良という地盤改良工事が完了し、強度が出るまで7日間養生しているところです。
上棟は3月上旬の予定。
また順次ご報告しますのでどうぞお楽しみに。
2015/4/16(木)に大阪府堺市にて、伝統構法・石場建て長屋門の建て方作業を行いました。
東風で天然乾燥させていた杉・ヒノキの赤身を使い、ベテランの棟梁が丁寧に墨付け・刻みを行った建物です。
もともとここには、築後100年を経過したほぼ同じ面積の長屋門が建っていたのですが、材料の傷みがひどくなってきたので残すことをあきらめ、新築することになりました。
門ですから規模は小さいのですが、仕上がってしまえば見えなくなるところにも細やかな気配りが施された仕事になりました。
今年の3月後半から4月上旬にかけては、本当に雨の日が多くて、基礎工事も建て方作業も大幅に遅れてしまいましたが、この日はとっても暖かくていい天気に恵まれました。
すばらしい木工事を手がけてくださったのは、奈良県在住の大工・藪中日出夫さんと上田春巳さん。
建て方のこの日は、若手の大工さん3人にも加勢してもらって合計5人の大工で作業を行いました。
構造材の緊結に一切金物を使っていない伝統構法なので、柱・梁・桁・鴨居などを組むときにはあっちこっちで支えながら、滑り込ませたり叩いたり木製の栓(せん)を打ち込んだりしなくてはなりません。
この長屋門は4月いっぱいで屋根の瓦工事が完了し、5月に入ってから竹小舞下地+荒壁塗りつけ作業を行います。
目下、敷地内では2月に仕込んだ壁土が熟成中。
もともとここに建っていた古い長屋門の壁土も半分ほど混ぜ合わせ、わらスサと水を加えて時々練り返し作業を行っています。
奈良県宇陀市内で建築中の i 様邸。
夏の間は荒壁×裏返しをしてそれぞれ1か月ずつ=合計2か月間、土壁の乾燥のため現場を休ませていましたが、充分に土も乾いたため、先週から床組工事に取り掛かっています。
現在の現場の状況はこんな感じです(↓)
夏に塗りつけた荒壁もすっかり乾きました。
やはり土壁は時期を選んで塗ると、乾きが全然違うなぁと思います。
下の写真の中で、壁に松葉のような傷がありますが、これは左官屋さんが壁を塗った時に目印でつけるもので、この印の下に貫があるよ、という目印です。
毎回、面白いなぁと思って眺めるんですが、荒壁は収縮率が大きいので必ず割れが入ります。
その割れ方が壁によってそれぞれで、土の荒々しい表情と相まって、なかなか面白いんですよね。
実はこの荒壁は、築150年の古民家改修の際に落した壁土に、新しい壁土を混ぜて使っています。
これまでの150年の歴史の上に、さらにこの家で何年の歴史を刻むのでしょうか?
っていうか、もしかしたらその150年の前にも、再利用されていた可能性も無くはない?
もしそうなら再再生!
土壁は面白いですね。
あなたはどちらが好きですか?
30年後に「そろそろ建て替えようか・・・」と言われる家と
「200年前のおじいちゃんが建てたの」と2214年に言ってもらえる家
東風の伝統構法サイト → http://www.mokuzo-architect.jp/
東風の古民家再生サイト → http://mokuzo-renovation.com/
5/10-11の週末は当初雨の予報でしたが、なんとか天気が持ちこたえてくれて、奈良県宇陀市で無事石場建て伝統構法の家が上棟しました。
平屋建てということもあったのですが、大工さんの刻みの精度が素晴らしく、あらゆる仕口・継手がす~ピタッと納まって、建て方初日で桁まで終わるという最速ペースで進みました。
結局、1.5日で無事上棟。
目下屋根仕舞の真っ最中です。
この物件の設計は、ほぼすべての図面を東風スタッフOさんが描いているのですが、組み上がった建物の姿を見て、施主の I 様も大満足♪
いつまでもうれしそうに眺めていらっしゃる I 様ご夫妻の姿を見て、作り手もホッと一安心。
軒を低く抑え、控えめなムクリをつけた屋根、東風らしい家です。
6月には構造見学会を開催させて頂く予定ですので、どうぞ興味のある方はいらしてください。
日程などは決まり次第改めてお知らせさせて頂きます。
京都市N邸では土壁もほとんど乾き、木製建具も入ってようやく建物は完成の姿になりました。
土日の2日間で作業の合間に竣工写真を撮ってきましたので、そのうちの何枚かをご紹介します。
※全ての画像はクリックすると拡大表示できます。
外観はこんな感じです。
外構がまだ一部仕上っていないので、足元をカットしているアングルで撮りました。
上の写真は玄関まわりです。玄関の建具は京都らしいシンプルな格子戸にしています。
この写真(↑)は南側の外観を横から撮ったカットです。
屋根には樋をつけていないので、造園を担当して下さった宮川庭園の宮川さんが古瓦を使って雨落ちを作ってくれました。
砂利が敷き詰められているところは、巾 60 cm × 深さ 30 cm ほどの排水溝になっていて、屋根からここに落ちた雨水は砂利の間を縫って公共下水に排水されるようになっています。
上の写真はリビング南面の窓を通じて、照明で照らされた内部の木組みを外から撮ったカットです。
昼間は外の方が明るいので、外からはガラスに反射して室内の木組みは全く見えませんが、夜になって室内の方が明るくなると、吹き抜けの木組みが外から丸見えになって、建物の表情が一変します。
設計した本人が言うのも何ですが、毎日この景色を見ながら家に帰ってくることができるのは、とっても羨ましいなぁ・・・と思います。
明日は内観の写真をご紹介しますのでお楽しみに。
一昨日の夜、京都市N邸でNさんご夫妻と外構の打合せをしている時に、夜の建物をまじまじと見る機会がありました。
奥様から
「さとうさん、階段めっちゃきれいですね」
と言われてふと思いつきました。
見学会の時に夜景を見てもらうのも良いのでは? と。
実は東風でつくる建物の多くは、夜に外から見ると建物の中の木組みが間接照明に照らし出されて、昼間とは表情が全く逆転してなかなかいい感じになるのです。
今回のNさん宅の夜景写真はまだ撮っていないのですが、東風のホームページでは神戸のSさん宅の夜景写真を掲載しています。
参考までにご紹介しますと、昼間はこんな感じですが、夜になるとこうなります。
ねっ?表情が一変するでしょう?
ご多分に漏れず、Nさんのお宅も夜景がとっても魅力的です。
ということで、見学会の開催時間を下記の通り少し延長しました。
【終了時刻両日共に 18:00→20:00に延長】
もちろん、昼も来て、夜も来る、というのも大歓迎です(笑)。
本日は階段の夜景写真のみご紹介します。
(三脚・ストロボを使わずに撮ったので、若干ブレてますがご容赦下さい)
このお宅の家づくりの全容は木造建築 東風(こち)の以下のページでご覧になって頂けます
→ http://www.mokuzo-architect.jp/works_kyoto1.html
昨日はとても暖かい日でしたね。
どうやら花粉がたくさん飛んでいたようで、くしゃみや鼻水がひどくなりました。
これからしばらくは悩まされそうです。
青空には瓦と漆喰の組合せが映えます。
軒先に雨樋が無いので、屋根の一文字瓦のラインがすっきりきれいに見えました。
京都市N邸にて
このお宅の家づくりの全容は木造建築 東風(こち)の以下のページでご覧になって頂けます
→ http://www.mokuzo-architect.jp/works_kyoto1.html
昨日、京都市N邸の木製建具吊込み作業を行いました。
上の写真は夕方に撮った、玄関の片引き格子戸の写真です。
靴脱ぎ石も座り、養生されて見えなかった式台も姿を現わし、土間も仕上げてきたので、一気に玄関らしくなってきました。
(↑ このあたりの写真はまた後日)
と思いきや、現場はまだ土壁が乾いていないので、木製建具がすぐ狂ってしまう状況です。
よって、全ての建具は一旦建具屋さんが持ち帰って預かってくれています。
(当然、この写真の建具も持ち帰りです)
この家ももう少しで完成です。
このお宅の家づくりの全容は木造建築 東風(こち)の以下のページでご覧になって頂けます
→ http://www.mokuzo-architect.jp/works_kyoto1.html