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2008 秋の新月伐採材を使ってくださる方を募集します

静岡で、ここ1-2ヶ月の間に原木の製材を行う予定です。

そしてタイトルにも書いたとおり、この新月伐採材を使ってくださるエンドユーザーの方を募集します。
(誠に申訳ありませんが、同業者の方による買い付けには応じることはできません。
その理由は以下の説明を読んでいただければご理解いただけると思います)

今回製材しようとしている原木は、2008年晩秋の新月期に伐採した樹齢120-130年の杉・桧で、一般的な住宅約2棟分の量があります。

しかし、これらの杉・桧はすぐには使えません。

これから約2年間かけてゆっくり自然乾燥させ、2011年に着工する現場で使うようになります。

これらの木材は、
2008年に、伐り旬である晩秋(11月下旬)の新月期を選んで伐採

4ヶ月間、山の斜面で葉枯らし乾燥を行って、この春に山で造材

ようやく麓に降りてきた木材です。

これは建材に用いる木材としては一番いい状態で仕上がる、極めて自然で無理のないやり方です。
それはなぜかというと、木が本来持っている性質・能力を最大限引き出すことを大切にしているからです。

東風で依頼している木材は、生産者である林業家を限定して、市場に出回る前に山で買い付け、指定した長さに玉切りしてもらって作っています。

ですから、一般にはほとんど出回らないような長い1本ものの材料(7~9m)をふんだんに使うことが可能です。

上記のように、今回の木は木材を贅沢にしかも理想的な状況で生産してもらっている上質な材料ですが、
【作り手=林業家にとっても幸せで、お客様にとっても幸せ】
となるような関係を実現することも、この取り組みの大きな目的の一つです。

そのために中間業者を一切入れずに東風で取引を一元管理し、山~製材~材料の保管・管理・運搬までを全て東風が責任を持って行っています。

<林業家の幸せを実現するために・・・>

作り手である林業家には、永続的な林業経営を続けていくのに必要な適正利潤が得られる価格をつけてもらって購入します。

そしてエンドユーザーと林業家とを製材の現場で引き合わせ、顔が見える関係を築きます。

意外と知られていないんですが、林業家にとって、自分の作ってきた素材=木材を実際に使ってもらえる方(エンドユーザー)の方に会うことができるケースというのは、本当に本当に稀な(というか今まではありえなかった)ことなんです。

だから、エンドユーザーが誰なのかがわかるというだけでも、林業家にとっては嬉しいことなんです。

<エンドユーザーの幸せを実現するために・・・>

このように生産過程にこだわって作っている木材は、現在一般の市場には出回りません。
なおかつ生産者の顔が見え、産地偽装などもない安心できる材料を入手するのは通常のルートを通じて行うと価格が大変高くつくばかりでなく、現実的にはほぼ実現不可能です。

そして原木の状態から美しい建材になる瞬間の製材工程に立ち会うことは、とても感動的でスリリングです。

これだけクオリティが高く、付加価値も高い材料を、東風では通常よりもかなり安い(しかし妥当な)価格で販売します。

購入を前向きに検討して下さる方(2組限定)のご都合に合わせて製材のスケジュールを調整し、静岡市内で製材立会い見学を実施したいと思います。

下記に掲載した写真は、昨年の6月に行った製材の時の写真です。

写っている人の大きさと木の大きさを比べて見て頂けると、木の太さ・長さがよくわかると思います。

ぜひ画像をクリックして拡大してご覧下さい。

↑ これは長さ9m、桁用の杉材です。

↑ 太さがよくわかるでしょう?

↑ とてもおとなしくて上品な木目が出ました。
こんなに長くて美しい木は、普通、市場では入手できません。

↑ 赤身の大きく張った、節の大変少ない8m材(!)です。

当初は東風スタッフだけが立ち会って製材をしてしまおうかと思っていました。

しかし昨日色々とスタッフと相談しているうちに、
「やはり使っていただく方に製材の感動をぜひ味わっていただきたい!」
と思うようになり、告知してみることにしました。

この記事を読んで興味を抱いた方は、お気軽に東風/佐藤仁までご連絡下さい。

ただし、本当に使っていただける方にぜひ見ていただきたいと考えているので、
「購入するつもりはないが、見学だけしたい」
という方は、大変申訳ありませんが連絡しないで下さい。

スケジュールの調整後、購入予定者の方の同意が得られたら、製材の見学会も開催したいと考えていますので、そうなったら改めてみなさまにご連絡します。

実際に使って頂ける方にぜひ見ていただきたいので、具体的なスケジュールはまだ決めていませんが、7月か8月には実施したいと考えています

お申し出頂いた方と調整を行って、その方のご希望を最優先させて製材の日程を決める予定です。

どんな方と出会えるか、今からとても楽しみです。
ご連絡は東風/佐藤仁までメールにてお願いします。

 

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Brothers

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上の写真を見てください。
同じような巾の、同じ長さの板が2枚並んでいます。
樹種は杉です。
(静岡県産/樹齢85年の新月材)
※画像をクリックすると拡大表示できます。ぜひご覧下さい。

記事のタイトルから察しがつくと思いますが、この2枚の板はもともと1枚だったものです。
もともとは厚み10cmだった板を、厚み5cm×2枚に挽いてもらいました。

左側の板が木表側(樹芯から見て外側)の板。
右側の板は製材しない限り絶対に見えない板です。

brothers2

 

 

 




↑ 2枚を重ねて木口の断面詳細写真を撮ってみました。
年輪を見ていただくと、もともと1枚の板だったことがよく判るでしょう?
 


冒頭の2枚の板の表情(木目)を見ていただくと、もともと同じ木なのに表情が全然違うと思いませんか?

これが製材の面白さでもあり、難しさでもあるのですが、1本の丸い原木に
 ○ どこで刃を入れるか?
 ○ どんな大きさの材料をとるか?
を決断することで、木の価値が全然変わってきます。



今回は、玄関の式台のサンプルを作るために製材してもらったのですが、製材してみてから
「もしかしてこれって、製材や木のことを皆さんにお伝えするのにとってもいい材料になるんちゃうか?」
と思ったので写真を撮ってみました。

製材ってとっても面白くてワクワクする、スリル満点~♪ の工程なんですが、今年はこの醍醐味を一人でも多くの方にお伝えしていきたいと思っています。

春には静岡でまた長さ10m・樹齢120~130年の大きな原木を製材する予定で、多くの方に見学もして頂けるようにしたいと考えています。

僕がこんなことばかりやっているので、最近は大工さんやうちのスタッフに
「さとうさんはそのうち材木屋でも始めるんちゃうか?」
と思われていますが(笑)、材木屋は絶対やりません。
自分で自分の首を絞めるだけ、というのがよ~く判っていますから。

またお知らせしますのでどうぞお楽しみに。

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板の製材

先週、また製材所に行ってきました。
僕は製材が大~好きなのです♪

今まで見えなかった木の木目や表情が一瞬で目の前に現れてくるスリル。
自分の想像を裏切って、より美しい目が出てきてくれる瞬間。
もう楽しくて仕方ありません。

今回は板材の製材です。
今週の木曜日(2/5)から構造材を刻み始めることになっている、京都市N邸の玄関式台に使う板の厚みや巾を決定するために、いつもの西本製材所へ行ってきました。



今回挽いてもらったのは、下の杉の板です。
巾は一番狭いところで450mmくらいありました。

式台1






原木から板に製材したのは昨年の7月初旬です。
それから約半年間寝かせて乾燥させました。

乾燥に伴って木は割れたり反ったりします。
この板も素性はとってもおとなしい木なのですが、やはり少しだけ反っていましたので、その反りを落として平滑に面を出すために摺り直し製材をしてもらいました。

製材後、いろんな方向に向けて置いてみてスタッフと検討した結果、下のような感じで使うことに決定しました。

式台2


 


 


左が根元方向(立ち木の状態では下)、右が末口方向(立ち木の状態では上)です。
画像をクリックして拡大表示すると、木目も確認していただけると思います。



この板は杉で柔らかいので、足ざわりは温かみがあって優しいのですが、その反面、傷がつきやすいという欠点があります。

その点を補うために、実はこの板をチョウナではつって化粧ナグリを施そうと考えています。
ナグリ目は人によって好みがあるので、見本を作ってNさんに見て頂いてご了承を頂けたら施すことになります。



杉のナグリの式台は一般にあまり見かけませんが、なかなか味があります。
それから、ナグリ目がつくと、少々傷がついても目立たなくなりますので、使う上で神経質になることもありません。

ナグリ加工は京都市上京区の銘木屋さんにお願いしようと思っていますが、その工程はまたブログでご報告しますのでどうぞお楽しみに。



いつもこのブログを読みに来て下さってどうもありがとうございます。

いよいよ明日は立春。
うちの事務所名も明日から東風(こち)に変わります。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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2007秋伐採の新月材を製材しました

6/11(水)~13(金)の3日間、静岡へ行って製材に立ち会ってきました。

今回製材したのは、2007年11月上旬の新月期に伐採した杉と桧です。
この材の提供に協力してくださったのは、こちらのグループの林業家の方です。
(ややこしい注文に丁寧に対応してくださり、本当に感謝しています!)

11月~3月までの4ヶ月間は山で葉枯らしをし、3月に玉切り・造材(その1 その2)しました。

製材には杉山製材所さんひかる製材さんの2社にご協力いただきましたが、今回は長材を挽いたひかる製材さんでの作業を報告します。

(以下、全ての画像はクリックすると拡大表示できます)

2008製材1

上の写真の製材の台車に乗っているのは、長さ9.3m、樹齢85年生の杉です。
人間の大きさと木の長さを比べてみて下さい。

2008製材2

上の写真は、製材をしている最中です。

左に立っているご夫妻が、今回京都でこの材料を使ってご自宅の新築をされるNさんです。
人間の大きさと比べると木の太さがよくわかるでしょう?

2008製材3

今回採れた材料の中で一番美しかったのがこの7.3mの杉です。

赤みの色も鮮やかで節も少なく、杢目が芯に通って偏りが無い、すばらしい材料でした。
この材料はリビングの上部・吹き抜けに面した梁として使う予定です。

Nさんに木材のことで静岡へ来ていただくのは、今回で2回目です。

Nさんは昨秋のこの木を伐採する際にも、わざわざ京都から静岡の山へ来ていただきました。
それが1回目。

で、今回の製材が2回目です。

実はNさんの家の作り方は、現代の一般的な家づくりと比べてとても特殊なやり方をしています。

ちょっとその違いを比較検討してみました。
下の表をご覧下さい。

 

一般的なやり方

Nさんのお宅の場合

木材の長さ

市場に出回っている規格寸法の製材品を何本か継いで使う

材料を継がずに、1本ものの材料で組めるように、好きな長いままの材料をとってもらうように林業家に依頼

伐採時期

いつ伐採したものかは不明

1年を通じて一番いい伐採時期だけを選んで伐採

伐採時の
立会い

不可

(今は立ち会わないのが当たり前)


(実際に立ち会ってみると感動~)

製材時の
立会い

木材の
生産者情報

誰が育てたものかは不明

生産者と実際に顔を合わせて話ができる

製材を終えてクライアントのNさんに感想を伺ったところ、このように(↓)おっしゃっていました。

「原木から製材する過程を実際に見ることができて、本当に贅沢なことをしているんだと感じた」

「木を育ててくれた林業家や製材をしてくださった方に会って話をし、関わってくださる方々の顔がここまで見えるというのがとても貴重な機会で、信じられないことだった」

この静岡の木は、決してブランド品ではありません。

同じ静岡県内産でも、天竜杉は全国でも名前が通ったブランド品として有名ですが、今回の木材は静岡市内の木で全国的には全く無名の普通の木です。

品質だけを追求していけば、吉野杉などのもっと素晴らしい材料はどこにでもあるでしょう。

でも今回のやり方で一番重要なのは、

〇 木を作ってくれた人(林業家・製材関係者)とユーザー(住み手)とが
   顔を合わせる機会をつくったこと
〇 伐採時期・葉枯らし乾燥期間・生産者を完全に限定したこと
  (木をいい状態で使うためには伐採時期を選ぶことが
   と~っても重要です)
〇 家の大きさに合わせて木材の長さを山で切り揃えたこと

という3点です。

本当は全ての家がこうやって作られるべきだと僕は強~く思うのですが、時間も手間もかかるので現実的にはなかなかそうもいきません。

なぜなかなか難しいのか?については、また改めて別の機会に書いてみますね。

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