淡路島 民家再生の提案

昨日、当方の事務所に淡路市在住のTさんご夫妻がお見えになりました。
先月現地調査をさせていただいた、Tさんのご実家の民家再生工事に関する設計提案を行うためです。

築80年~90年前後かと思われるTさんのお宅は、調査によって建物の傾きや柱の局所的な不同沈下などがほとんど無いことがわかりました。
かなり珍しいケースです。

 

現場付近は海が近く砂地盤のようで、床下地面の乾燥も良好でした。
屋根も阪神大震災の後に下地からすべて葺き替えられており、全く問題ありません。

今回の再生工事にあたっては外観は全く触らずに古いままのイメージを大切に残したまま、使いにくい内部の間取りだけを変えるという方針です。



Tさんのお宅は、いわゆる一般的な田の字プランの農家型古民家です。

今回のご提案では、和室と玄関を残しながらリビング・ダイニング・キッチンと2階部分の空間構成をどのように変えるか?ということがポイントになります。
A案・B案の2案を作成し、ご提案を行いました。

A案はかなり大胆なプランで、「斬新なプランを期待したい」とおっしゃっていたTさんもちょっと驚かれたようです。

そのA案の内観イメージパースが下の画像です。
当方の女性スタッフがCADソフトを使って作成し、少し画像処理をしたものです。

T邸玄関 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



画像をクリックしてご覧頂くとお分かりになると思いますが、大きな吹き抜けのかなり劇的な空間です。
しかしこれはむりやり何かを付け加えたりして新しく構築していったわけではなく、むしろ逆にいろんなものをただ取り去っていって、既存の構造体を素直に見せた結果このようになりました。

Tさんが最初から設置を希望されている薪ストーブが利きそうな空間です。
(っていうかこれだけの空間になると、エアコンや床暖房では無理があります)



もうひとつのB案はTさんが当初イメージしておられたプランにかなり近かったようで、すんなり受け容れられたようです。

図面を見ていろんな話をされていた時のTさんご夫妻のうれしそうな顔を見て、いい提案ができて良かったなぁとこちらもうれしくなりました。



このところ、提案図面の作成やプラン立案などをできるだけスタッフに任せるようにしています。
今回のプランも基本方針は僕が考えたものではなく、うちの有能な女性設計スタッフが構築したものです。
(うちは人材に非常に恵まれています♪)

もちろんすべて任せっきりにするのではなく、プランを作っていく過程でスタッフと何度も話し合いながら進めていくのですが、今回も期待に応えてくれるいい提案をしてくれました。

 

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