どこまでがゴミか?

現代の建物(住宅からビルまで全てを含む)のほとんどは工業製品でできています。
鉄・ガラス・コンクリートの他、各種建材、ゴムなどなど。
一体いつからこうなってしまったのでしょうか?

建築工事の最中にはたくさんゴミ(産業廃棄物)が発生します。
うちの現場でも、工事中は何度も産廃処理場へトラックを走らせます。

全くお恥ずかしいことにこれまではそれが当たり前だと思っていましたが、このごろ
「これは当たり前じゃない。異常だ。」
と思うようになりました。
( ↑ 我ながら遅過ぎますね)



新築やリフォームをする際=工事中に出る建材の切れ端は、もちろん全てゴミになります。
つまりこのような切れ端たちは、工場で膨大なエネルギーを使って作られてから一度も社会の役に立つことなく再び処分されていくのです。



批判と誤解を恐れずにさらに言うならば。

きちんと家の構成部材として使われている建材であっても、平均すると数十年後(※)には解体されて処分場へまわります。
(※)・・・日本の住宅の平均寿命は26年

たった数十年間のためだけに、自然界に存在しなかったものをいろんなエネルギーを使って人間が作り出し(製造時)、それを処分する際に再びエネルギーを使って焼却処分する(または埋め立てる)。
リサイクルされるといわれる材料でも、リサイクルして製品化する際にはまた新たなエネルギーを消費し、その一部は一度も使われずにまたゴミになる。

それで、ゴミが処分しきれなくなって大問題だ!と叫び、新しい人工島をつくる。
CO2が大量に排出されて温暖化してきて大変だと叫ぶ。



なんかおかしくないですか?
こんなん、当たり前ですよ。
自分で自分の首を絞めているわけですから。
中国の農薬混入問題も、ある意味では根が同じ問題のような気がします。



そういうことを、このごろ毎日真剣に考えています。
何とかしないといけない、と。

確かにすぐには何とかできません。
でも今、自分なりに少しずつ準備を進めています。



答えはもうすでにぼんやりと自分の中にはあるんですが、それを実現するために必要なのは技術力ではありません。

必要なのは現在の価値観(←何に重きを置くのか?)を変えること。
そして理解が得られるように説明することです。



まだ準備・調査の途中なので全てをお話しすることはできませんが、このように感じ・行動を始めていることだけはお伝えしておきたいと思い、新たな決意表明をしてみました。

中途半端ですみません。
でも、きっといいものをお届けできるようになると思いますのでお楽しみに。

(株)木造建築東風のサイトはこちら
世界に、300年先も美しい風景を

2 thoughts on “どこまでがゴミか?

  1. 松広 和彦

    JMRA中国の会員です。当ブログのファンです。新月伐採・クライアントさんとの触れ合い・安藤先生のお話など触発されています。地区の会合で皆さんとも話し合いってみたいです。今回の問題提起も他人事ではありません。団塊世代の役割を少しでも果たしたいと思っています。
        

    返信
  2. さとう

    松広さん、コメントありがとうございます。
    >当ブログのファンです。
    大変嬉しく、光栄に思います。
    世代に関係なく、みんなで取り組んでいけばきっと大きな力になっていくと思いますので、お互いにがんばりましょう。
    今後ともよろしくお願いいたします。

    返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です