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さて問題です。この違い、あなたはわかりますか?

先週末現場へ行ったときに、瓦屋さんが瓦を葺いていました。
そこでたまたま、いろんな瓦が目の前にあったので写真を撮ってきました。
上の写真は、左が新しい瓦。右が古い瓦です。

さてここで問題です。
この2枚の瓦、ちょっとだけどこか違うんですが、
どこが違うのでしょうか?

じ~っとよく見てください。
(写真をクリックすると、拡大画像が表示されます)

正解は・・・、瓦先端のエッジが違うんです。
下の写真を見比べてみてください。
(わかりにくかったら、写真をクリックして拡大してから見てください)

↑これは古い瓦ですが、面取り(めんとり)と言われる種類の瓦です。
先端が全体に「ぬるっ」と丸く面取りされているのでこう呼びます。

 

↑一方、これは新しい瓦ですが、面無し(めんなし)と言われる種類の瓦です。
さっきとは逆に、先端のエッジが効いていて、面取りが為されていません。

※注 : 現在の新しい瓦が全て面無し瓦ということではありません。
新しい/古いに関係なく、面無し・面取り、瓦には2種類ある
ということです。

これらはどう使い分けるか?
屋根の表情を変えるためです。

ほんのちょっとした違いなので、これが実際に屋根に葺かれるとわざわざ指摘されない限り見落としてしまいそうですが、人間の目はすごいもので、この違いを

「なんとなく、やさしい感じね」 ← 面取り瓦を使った場合

「なんとなく、シャープな雰囲気やなぁ」 ← 面無し瓦を使った場合

という風に、ちゃんと感じ取ります。

建物を作るときは、こういう些細なことの積み重ねで全体のデザインを構築していくのですが、これもやはり先人の知恵ですね。
こういう繊細な感覚を持っていた日本人の伝統を、これからもきちんと受け継いでいきたいものです。

 

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