現場見学と工場見学

日曜日に、滋賀県でこれからご自宅を建てられる予定のTさんと、工務店2社の工場見学に行きました。

 

Tさんのご自宅の設計は先月末で一応完成し、現在2社の工務店に見積もりを依頼しています。
今週末(5/25)には両社から提出と説明していただく時間を設けることになっていますが、それに先立って「両社の工場を見学させていただきたい」と僕から申し入れて見せていただきました。



みなさんも、ご自宅を建てていただく工務店の完成(現場)見学会などには、きっと何度か足を運ばれたことがあると思いますが、工場見学をされた方はきっと少ないのではないでしょうか?

 

なぜ現場ではなく工場なのか、お判りですか?

 

確かに完成した現場を見学するだけでも、各工務店の趣向や得意とする材料の使い方・デザインなどの傾向は判ります。
でも工場を見るのと現場を見るのとでは、見えてくる側面がまったく違います。



現場を見学してわかることは、下記のようなことでしょう。

○ 仕事の丁寧さ
○ クライアントに対する姿勢・付き合い方
○ デザイン力や材料の使い方

こういった事柄(↑)がわかれば、その工務店に依頼するかどうか?ということを判断するのには充分じゃないか、という方が多いと思います。



ここで話を分かりやすくするためにたとえを使ってみます。

現場を見学してわかるのは学校で言うと
【学力テストの範囲=成績】
だけでしょう。

小学校では、学力テスト以外にも毎年4月に家庭訪問がありますよね?
工場の見学はその【家庭訪問】とおなじようなものです。

○ どんな環境で、どうやって自分の家が作られていくのか?
○ どんな人たちが自分の家を作ってくれているのか?
ということを肌で感じていただくための機会として、そしてより多面的に工務店の実像を捉えていただくための手段として、この工場見学はとても重要です。



学力テストだけで、一生つきあっていくパートナー(←家のことです)を誰にお願いして作ってもらうか?を決めてしまうよりは、やはり一度ご家庭を訪問してから決めた方が腑に落ちますよね?

 

見積書の値段は、確かに工務店決定の際に必要不可欠な要素のひとつではありますが、見積書だけで判断されると、工務店側も残念に思うケースも多々あるでしょう。

 

工場を見ると、そこには工務店が何を大切にして(どこに力を入れて)日々努力しているのか?ということが如実にわかります。
経営者の性格も含めて、工場の佇まいやストックされている材料などを見れば、どんな工務店なのかは僕には一目瞭然です(良い面も悪い面も)。

 

きれいに整理が行き届いている工場
古材がたくさん積まれている工場
原木がダイナミックに積まれている工場
新建材がうず高く積まれている工場
いろんな生き物がたくさん棲んでいる工場
木材だらけの工場

 

いろいろあると思います。

 

 

 

とか何とか言っても、うちは自社で工場を持っていませんのでえらそうなことは言えませんが、
「工務店を決定する際には見積書の値段だけで決めないでください」
ということを毎回必ずクライアントのみなさんにお願いしています。

 

今日は、現場見学会や見積書の値段だけではわからない側面(魅力)が工務店にはたくさんあるということをお伝えしたかったのです。

あなたの納得できるこれからの家づくりのために、少しでもお役に立てていただければ幸いです。



古民家/石場建て伝統構法 を 高気密・高断熱で暮らしやすく
(株)木造建築 東風のサイトはこちら↓

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です