金継ぎの器

昨日、京都市内にある料亭・室町和久傳へクライアントのNさんと食事をしに行きました。

なぜわざわざ和久傳なのか?というと、中塗り土切返し仕上げという土壁のテクスチャーをNさんに確認していただくためです。

中塗り土切返し仕上げというのは、昨今よく見られる珪藻土や化学繊維のじゅらく壁(または本式の水捏ねじゅらく)などの上塗りをかけずに、少しきめの細かめな中塗り用の土と水だけで作った壁土を塗りつけて仕上げるもので、少しくだけた感じに仕上がる土壁です。

昨日実物を見てその質感を確認していただいて話し合った結果、京都市内で来年着工するNさんのお宅では、この中塗り土切返し仕上げでほとんどの壁を仕上げることになりそうです。
土壁が大好きな僕は、もううれしくてうれしくて今からとってもワクワクしています。

和久傳では昼のコースを食べたのですが、とても繊細で細やかな気配りの行き届いた料理に大満足でした。
(ほんまに美味しかったですよ)

その和久傳の料理のほとんどが、また気の利いた器に盛り付けられて出されるのですが、陶器の多く(8割くらい)が金継ぎで繕われていました。
( ↑ 写真、撮ってくるべきだったですね・・・。
  すみません。堪能し過ぎました)

でも、料理に徹底的に心を砕いているのが味からよ~く判るので、その金継ぎが施された器から
「欠けたり割れたりしても、器を大切に使っていますよ」
という気持ちが伝わってきて、すごく良かったです。

また行きたいな。

 

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