投稿者「mokuzo_architect」のアーカイブ

納豆の意外な実力

土曜日(5/28)に、お好み焼きを食べに行きました。

阪急電鉄・伊丹駅近くにあるよく行くお店ですが、仕事でヘトヘトに疲れきっていたためか、

 

「たまには変わったものを食べてみよう」

 

と思い、一番ユニークなものを選んで発注しました。

それは、ナント!

 

【 納豆ねぎ焼き 】

 

 

 

え~っ!!!

マジで?

おまえ、頭おかしいんちゃうか?

 

って誰かに言われてしまいそう(?)ですね。

僕も半ばシャレで頼んだ(←いつもこんなことをしているわけではありません)ので、多少美味しくなくてもいいや、と割り切っていました。

 

<関西以外の方へ:ご説明します> 

ちなみにねぎ焼きとは、お好み焼きと同じ姿形をしています。

違いは、生地に青ねぎがたっぷり練りこまれて入っていることと、

ソースではなく、しょうゆベースの味付けをして食べることです。

でも、きっと生地の構成がお好み焼きとは少し違うんだろうと思います。

僕は詳しいことは知りませんが。

 

 

 

さて。

その 納豆ねぎ焼き 】が来ました。

食べてみると・・・。

 

 

 

これが意外にいけるんです。

びっくりでした。

もちろん、全部平らげたことは言うまでもありません。

きっと、お好み焼きのように、ソースではなくしょうゆを使い、

しかもねぎが入っている、とういねぎ焼きだからこそいけるのでしょう。

 

そういえば、とその時思い出しましたが、納豆とカレーは合います。

某カレーチェーン店で納豆カレーというメニューがありますが、僕はたまにこれを食べます。

納豆が好きな人にはおすすめします。

納豆がキライな人は・・・やめておいて下さい。←当たり前ですね(笑)

 

納豆恐るべし、です。

キラ(雲母)押しの唐紙と照明 @大阪・適塾

この前の日曜日に、NPO法人・日本民家再生リサイクル協会・近畿地区の主催イベントまちなみスケッチ&フォトハイクに参加してきました。
今回は大阪市中央区の北浜~船場にかけて残る、近代建築を見るのが目的でした。
東京駅の設計者として有名な辰野金吾氏をはじめ、渡辺節氏、安井武雄氏など、日本の近代建築界をリードした、そうそうたるメンバーが設計された建物が実はゴロゴロしていたことにおどろきました。

その中に建つ、緒方洪庵(1810~1863)が蘭学を教えた場所・適塾に寄ったときのことを書いてみます。

 

 

適塾の存在は以前から知っていて、目の前を何回も通り過ぎていたのですが、入ったのは実は今回が初めてでした。
この適塾は、例のお札のオジサン(←そうじゃないやろ!)・福沢諭吉などを輩出し、現在の大阪大学医学部の前身であった(現在の適塾は大阪大学が所有)ことなど、近代日本史が嫌いだった僕にとっては、

 

「へぇ~♪」

 

の連続でした。

 

 

 

まぁ史実はさておき。

適塾の建物は大変手の込んだ品のある造りで、なかなかセンスのある棟梁(←大工)が手がけた様子が感じられました。
全体に少し骨太な感じのする木割りでしたが、そんな中にも各所に繊細さを感じさせるセンスはなかなか素晴らしく、この建物をつくられたのは、きっと名のある方(大工)だったのだろうと推測しました。

取次ぎの座敷の柱は、とても素性のいい杉の4寸角柱できちっとした格を出しているのですが、床柱にアテ錆び丸太(アテとはあすなろの木。錆び丸太とは、甘皮を残して放置・発酵させ、丸太の表面に斑点を残した化粧丸太)を使ってちょっと野趣をもたせ、庭に面した開口部には掛け込み天井を設けて庭への連続感を表現するなど、手が込んでいました。

どの部屋も照明が大変暗く抑えられていたのですが、そんな中でひときわ静かに引き立っていたのが、”キラ押し”の唐紙(からかみ)です。

 

 

”キラ押し”とは雲母(うんも)の粉を顔料に使って、版木を型押しした唐紙のことです。
鈍く銀色に光るキラ押しの唐紙を貼った襖は、現代の空間で用いられるような明るい蛍光灯の下では、その繊細な味わいが全て飛んでしまいます。
ほの暗いろうそくや小さな白熱灯の明かりの下にあって初めて、幽玄な鈍い光を放ち始めるのです。
適塾では、小さな五三の桐の文様が一面に繰り返し型押しされた唐紙でしたが、久しぶりに唐紙本来の持つ繊細な美しさ、谷崎潤一郎が陰影礼賛の中で表現したような、あの空間に通じる日本の美を感じることができました。

 

 

今回はちょっとなんだか文学的な表現になってしまいましたね。
読みにくかったですか?

 

 

 

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京都の名数奇屋建築・四君子苑が公開中ですよ

京都市上京区にある、四君子苑(しくんしあん)という建物が今週公開されています。

 

毎年、春と秋だけ公開しているのですが、この建物は、もう筆舌に尽くしがたい素晴らしさです。

 

 

 

 

 

入場料¥1500、入館は10:00~15:00(?)までと、これだけ聞くと、

 

『なんて高飛車なヤツ!』

 

って感じですが、そんな感情も行ったら吹っ飛びます。

 

現在、京都で見られる建物の中では最高にハイレベルな建物の一つと言っていいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

と言うのも。

 

京都にはほかにもいい建物がた~くさんあるんですが、もったいぶって見せないのですよ。

 

ちょっと口が悪いですが、これはただのケチだと僕は思っています。

 

桂離宮だって見学できると言っても中には入らせないし、国宝の茶室・密庵(みったん)だって、絶対に公開しないし・・・。

 

年に一回くらい見せろ!と声を大にして言いたいです。僕は。

 

(ちょっと怒りモード?そろそろ抑えます。笑)

 

でも、貴重な文化遺産はぜひ公開して欲しいものです。

 

超一流のホンモノに触れる(体感する)機会がないと、絶対に文化は継承できませんから。

 

 

 

 

 

 

 

話を四君子苑に戻しましょう。

 

この建物をつくった大工は、北村捨次郎(きたむらすてじろう)という、昭和の名工です。

 

その卓越したセンスにはただただ脱帽するのみで、あとから増築した部分を手がけた、ある著名建築家設計の別棟建物がおもちゃに感じられます。

 

この建物を見るたびに、やはり木造を極めるためには一生かかるんだなぁ、と感じます。

 

材料の選び方、取り合わせかた、各所の寸法、襖の引き手や床材の納め方に至るまで、すごい”気”が込められています。

 

興味がある方はぜひ一度ご覧下さい。

 

 

 

場所はココです。

 

最寄のバス停は、河原町今出川。←京都市営バス

 

最寄の電車の駅は、京阪出町柳(でまちやなぎ)駅下車。徒歩約5分

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京都で数奇屋建築の改修工事-1

数奇屋-ハツリ

今、京都市内で、あるゲストハウスの改修工事に携わっています。
元々は昭和初期に建てられた数奇屋の建物でしたが、今回大規模に手を入れて改修されることになりました。

昨日現場へ行くと、応接間の地棟(じむね)になる梁(松の丸太)が据えられていました(←左の写真)。
小屋組みの構造材として使われる松の丸太は、関西では一般に黒松が多く使われます。
黒松は別名:男松とも言われることがあり、名前の通り荒々しく曲がっていたりしていますが、その分大変粘り強く、横からの曲げ応力に強いです。

実は、黒松の反対に赤松というのもあります。
これは木の肌のきめが細かく、床柱(←皮付きで使われることもある)や床框、床板など、建物の繊細な部分に使われます。

最初の写真は、松の梁に化粧なぐりを施したものです。
チョウナという刃物を振り下ろして、表面をザクッ、ザクッと一刃ずつ削って仕上げるやり方です。

なぐり作業

チョウナを使って、なぐり加工を施しているところ

ちょうな

チョウナとは、こんな道具です。
平刃(写真左)と丸刃(写真右)があります。
これらは仕上げる目によって使い分けます。

はつり

あまり知られていませんが、実は化粧なぐり仕上げには、チョウナ以外にもヨキ(斧)を使うことがあります。
ただ、ヨキを使った場合には、正確には『なぐり』ではなく『ハツリ』と言いますが、栗の床柱などを作るときに、たまにやることがあります。
ちょうなで仕上げるなぐり目よりも、より鋭さというか、勢いのようなものがあって、僕はハツリ目の方が好きなのですが・・・。

※写真は、(株)和風建築社が発行された雑誌、『和風建築』7号の
 特集記事から引用させていただきました。
 ちなみに『和風建築』は1980年代前半に発行された木造建築を学ぶ
 良書シリーズ(全24巻)なのですが、残念ながら絶版となっており、
 入手は大変難しいと思います。
 僕の事務所には全巻揃っていますので、見たいという方には事務所まで
 来ていただければ見せて差し上げることはできます。
 ただ、大変貴重な本なので、貸し出しはしておりません。
 ご了承ください。

 

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セルフビルドとコストダウンについて~その3

前回・前々回に引き続き、現在お住まいの家・または中古物件のリフォームにおけるセルフビルドとコストダウンの方法について書いてみます。

(※注:前回、および前々回の記事をまだ読んでいらっしゃらない方は、【セルフビルドとコストダウンについて~その1】【同~その2】を先にお読みください。その方がよりよく理解していただけると思います。)

今回はセルフビルドの目的について書いてみたいと思います。

セルフビルドの目的は3つに分類されます。
それは、


A) コストダウンしたい!

B) 作業を楽しみたい!

C) 建物に自分の思い入れを入れたい!

です。


A) コストダウンしたい! という方へのアドバイス
コストダウンの目的でセルフビルドを行う場合は、プロに頼む仕事(=出費)をできるだけ減らしたい、というのがホンネですよね?
ですから、自分でできる工事量をできるだけ増やせばよいのです。
多くのケースでは、プロがやろうとしている仕事の中で、自分でもできそうな工事(例えば塗装、左官の薄塗り壁仕上げ工法など)のみを建築主がやられているようですが、これだけでははっきり言ってコストダウンできる金額は数万円です。
もっと大きくコストダウンしたい!と思ったらどうすればよいか?
そこから一歩も二歩も踏み込んで、プロがやろうとしている仕事を、素人でもできるような工法・デザインで設計しなおして(←ココが大事)、自分でやってしまえばよいのです。
あなたに時間とやる気があって、指導してくれる人がいれば、たいていのことは自分でできます。
でも、防水・給排水・電気に関する部分は、専門知識や経験がない場合にはやめておかれた方がいいと思います。

B) 作業を楽しみたい! という方へのアドバイス
「木工が好きなんです!」という方に多いのですが、自分で何かを作るのを楽しみたいので家づくりに参加したいという方。
これはもう特に難しいアドバイスなどはありません。
まずリフォームを担当してくれる設計者や施工者の方、そして現場の職人さんと仲良くなって下さい。
そしてわからないことをドンドン素直に質問して、なんでも教えてもらうのです。
材料のこと、やり方のこと、自分がこんなことをやりたいと思っていることなど、何でも遠慮せずに聞いて、情報を仕入れてください。
でもちょっと工夫が必要です。
それは

「すみません、ちょっとわからないので教えていただきたいんですが・・・」


とまず前置きしてから聞くことです。

これは相手にこう(↓)言っているのとほぼ同じです。

「私は素人でどうしたらいいのかわからないので、プロであるあなたに助けてもらいたいんですが・・・」

お客さんからこう言われて、うれしくない職人はまずいないでしょう。
きっと懇切丁寧にいろんなことを教えてくれると思います。

C) 建物に自分の思い入れを入れたい! という方へのアドバイス

これを意識して実行されている方は、まだ少ないかもしれませんね。
ここでちょっと、僕が実際にクライアント(建築主)と一緒になって作った六甲山麓の家で実際にあったことをご紹介します。

六甲山麓の家では、内装工事(木工事から仕上げ工事までの一切)を全て素人(建築主・彼の弟・友達など)だけでやりました。
毎週末(土日)はもちろん、朝から晩まで現場で大工作業です。

幸い、工事中の仮住まいを現場のすぐ近くでしていたので、クライアントの子供(小学生の男の子と保育園に通う女の子)2人や近所の子供達もほぼ毎日、現場へ遊びに来ていました。
つまり彼らは、お父さんが最初から最後まで家を作っているところを実際に何度も目の当たりにしているのです。
こうなると、家に対する家族の思い入れは全く違ったものになってきます。
表現が適当かどうかわかりませんが、入居する前からすでに「家がもう一人の家族」みたいな感じになってきます。

こうなると、その家はきっと後世まで大切に使われつづけることでしょう。

以上、大変長くなってしまいましたが、セルフビルドの目的について書いてみました。
最後まで読んでくださって、どうもありがとうございました。

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セルフビルドとコストダウンについて~その1

今、あるクライアントさんと一緒になって、築40年の家のリフォームを計画中です。
この現場は、コスト面での条件が厳しい中でのリフォームになるのですが、ここでちょっとコストダウンの基本的な考え方についてご紹介します。

最近、セルフビルドという考え方が徐々に一般的になりつつあります。
できることは自分でやろう!ということから、人件費削減の手法としてセルフビルドをやりたい、と考えられる方は多いように感じますが、はっきり申し上げてセルフビルドによるコストダウンは思ったほど効果が出ません
建築費用の5~10%しか下げられない、というのが実情です。
(なぜこんなことを申し上げられるかというと、僕は六甲山麓の家という現場で、クライアントと一緒になってセルフビルドで新築の家を1軒作った実績があるからです)
しかし、セルフビルドを行うメリットは実はコストダウンだけではありません。
建物に建築主の熱~い思い入れを込めることができるというのが、もう一つの大きなメリットです。
(↑これがあるから、僕はセルフビルドをやりたい!という方のサポートを積極的に行っているのですが)

じゃあ、どうやったらコストダウンできるのでしょうか?
新築の場合にはちょっと話が違いますが、中古物件のリフォームという場合のコストダウンの基本的な手法についてお話したいと思います。

(次回 セルフビルドとコストダウンについて~その2に続く)

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植林と自然林

 

今はちょうど新緑がきれいですね。
少し北のほうへ行くと、山桜などもまだちらほらと見かけられて、ふわふわとした白い影が山腹に浮かんでいるように見えてきれいです。
若葉が出てきているケヤキやもみじをはじめ、紫色の藤の花も彩りを添えてくれています。

4/24の日曜日に、リフォームを計画されているお客さんを案内して、但馬地方へ行ってきました。
信号待ちをしていると、ふと目の前に見えてきた山がとても印象的だったので、思わずデジカメを取り出してパチリ(上の写真)。
濃い緑色の部分が、人工的に植林された杉やヒノキなどの植生部分。
淡い緑色の部分が、おそらく以前から残っている自然林(おもに落葉樹)の植生範囲です。
見た目にもやはり自然林のほうが季節を感じられて美しい、というのもありますが、実は山の動物たちにとっても死活問題、そして山裾に暮らす人間にとっても大きな問題をはらんでいます。

近年、いのししや鹿、猿などの野生動物による、農林作物や人家への被害が増えています。

植林された林では建築用材として使われる針葉樹だけが植えられています。
もともとはどんぐりや木の実などを森に落としていた、様々な広葉樹が山に植生していたのですが、人間の経済活動のためにそれらは伐採され、針葉樹に植え替えられていきました。
すると野生動物たちの食べ物はなくなり、彼らも食べ物を求めて山裾の人家まで下りてくるようになります。
そして民家にお住まいの方々が被害を受ける。
一方で、高度経済成長期に経済的な発展のために着手した林業が、近年の国産木材価格の下落によって成り立たなくなり、山を手放したり、廃業に追い込まれている林業家の方が増えています。
こうして、一部の人が入らなくなった山は下草が伸び放題となり、荒れていきます。
なんとも皮肉な循環(?)が発生しているわけです。

しかし、最近では様々な研究や活動がすすんでいることも耳にします。
自立した生態系を保全するために、わざわざ山の上の方に落葉樹のグリーンベルトを作って動物たちが山里へ下りてこないようにしたり、景観や里山保全の目的で近くの山をボランティアの手で管理したりといった活動も各地で行われるようになってきました。
僕も昨年、里山保全活動にちょっとだけ参加して主催者の方にお話を伺ったことがありますが、とても大変な作業です。

この時期、車や電車の窓から見える美しい山々を見ては、そんなことをつらつらと考えてしまいます。

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ご心配いただき、どうもありがとうございました

昨日のJR事故、大変でしたね。

自分も伊丹在住で、よくあの線を利用しているだけに他人事とは思えず、昨日はテレビにかじりついていました。

被害に遭われた方、およびご家族をはじめ関係者の方々には心よりお見舞い申し上げます。

 

昨日、数人の友人から

「大丈夫か?電車乗ってなかったか?」

という電話をいただきました。

ご心配いただき、どうもありがとうございました。

おかげさまで、相変わらず元気にやっておりますのでご安心下さい。

北海道から大工さんが来ました(その2)~かやぶきの里・美山町


<前回の記事の続きです>
北海道から研修旅行にやってきた若手大工さん3人を、かやぶきの里として全国的に有名な、京都府の美山町に案内しました。
美山町でも北地区という、特に景観が優れているところです。
(なぜか僕は何度美山に行っても、毎回雨なのですが・・・)

彼らは口々に
「いいなぁ、ココ。北海道へ帰りたくなくなってきましたよ。」
と言っていました。

北地区の中では、電信柱が立っていません。
昔ながらのまちなみが残る集落や町としての指定を受けた、伝統的建造物群保存地区というものが全国各地に存在します
そしてこれらの多くでは、景観を乱す要素であるとして、送電線は地中に埋設され、電柱がありません。
こういう風に町の中に電柱が無い所へ行っても、言われるまでは電柱が無いことにあまり気付かないのですが、このような地区の中にいると空が広くなったように感じられ、なんとなくすっきり視界が開けるような印象を受けます。
本当は、日本全国から送電線が無くなると、もっと美しい国になるのですが、コストの関係でなかなかそれは難しいでしょう。

美山町・北地区の中で、かやぶきの葺き替え作業中の現場がありました。
(上の写真がそれです)
現代の建築現場では、一般に外部足場の材料には鉄の管で構成された銀色の足場材を用いるのですが、美山の伝建地区内での工事だから景観に配慮したのでしょうか?
足場には、昔ながらの足場丸太(←木の丸太)が使われていました。

以前、日本民家再生リサイクル協会・近畿地区主催で、美山町のかやぶき職人さんをお招きしてかやぶき屋根についての講座を行った時に教えていただいたのですが、かやぶき屋根は実は一つの屋根に、3種類の材料を使い分けて(=3層にして)葺かれているそうです。
美しい屋根の中にも、長い伝統の中で培われた職人さんの叡智が込められていることをその時に学びました。

なお、現在上記日本民家再生リサイクル協会・近畿地区では、民家について1年かけて学ぶ連続講座、きんき民家塾 第4期生を募集中です。
興味のある方はホームページをのぞいてみてください。

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北海道から大工さんが来ました(その1)~京都・北山杉磨き丸太の現場

北山杉

 

 

 

 

 

 

 

 
昨日、北海道の大工さん3人が京都の建物を観て勉強する、という研修旅行に来ていたので、一日ご案内していました。彼らは、僕が理事をつとめているNPO法人・日本民家再生リサイクル協会の北海道在住会員である、武部建設の若手大工さん。
武部建設は民家の少ない北海道で、民家再生や古材の再利用に積極的に取り組んでいる、貴重な会社です。
そこの若手大工さんに、
「京都の建物がどんなものか自分の目で見て学んで来い!」
という社長の心意気により、今回の研修旅行が実現したのです。

いろんなところを駆け足で回ったのですが、その道中、京都の周山(しゅうざん)街道沿いに、北山杉磨き丸太を作っているところがありましたので、彼らと一緒に見学してきました。

北山杉-2

 

 

 

 

 

 

 

 
北山杉の磨き丸太は、ちょうど冬の寒い時期に作られます。
まず、
1. 秋に杉の伐採を行い、木の中に含まれる水分を抜くために1ヶ月余り山の斜面に倒したままにしておきます。
2. 次に水分が抜けた杉の木を山から降ろしてきて、
3. 荒皮(ゴツゴツした樹皮)をむき、
4. その後うす皮(荒皮の下にあるヌルヌルした薄い皮)をきれいに取り除き、
5. 最後に水と砂を使ってていねいに人の手で磨かれて仕上げられます。
これ(特に5.)を冬の寒~い時期に、外でやるのですから、大変つらい作業です。
こうして美しい磨き丸太が作られます。

北海道の家づくりと関西の家づくりでは、やはりまず使われる木材(樹種)が違います。
関西では建築資材として主に、杉・ヒノキ・松などが使われますが、
彼らの話を聞いたところでは、北海道ではエゾ松・ナラ・唐松・ヒバなどが多いそうです。
やはり木材を見つめる彼らの目はものすごく真剣で、とても真摯な姿勢を感じましたし、同じ木造建築であっても地方によって異なる大工仕事の事情(材料・工法等)の意見交換ができたのは、僕にとって大きな収穫でした。

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